gourmet
食べたい
切りたては新鮮な刺身のよう
大沼から覚満淵方面に向かう小道沿いに歴史を刻んだ民宿を見つけました。平日の昼下がり、薄暗い店内には女性が1人。恐る恐るドアを開けて「お昼、食べられますか」と聞きましたら、「どうぞ、いらっしゃい」と優しい声が返ってきました。
天ざるを注文しますと、「これから打ちますから、これでもつまんでいて」とお茶とキャラブキが置かれます。確かにドアに「手打ちうどん 打ちたて湯でたて」の張り紙がありましたが、本当に打つとは。
手打ちを見せていただきました。寝かせておいたうどん玉を麺打ち棒でのします。適度な薄さにして包丁で切り分け。沸騰している鍋に入れ、茹で上がったら赤城山の冷たい水にさらして出来上がりです。
茹でている間に天ぷらを揚げます。素晴らしい手際の良さです。
うどんは色白。中細でやや平打ち。切りたての麺は新鮮さを感じます。柔らかいのにコシがある。優しいうどんに感動すら覚えます。
5日間かけて煮るキャラブキ
天ぷらは6種類ありました。時季によっては常連さんが採ってくる山菜やキノコが入るとか。舞茸とズッキーニが美味しかったですね。
「コ」もたっぷり。うどんに乗った鮮やかな青菜、小鉢にはキャラブキとフキの煮もの。キャラブキは5日間かけて大鍋で煮るそうです。汁に入れて一緒に食べます。これぞ「上州うどん」。
民宿を始めて58年。25年前にご主人を亡くしてから、女将の田中成代さんが切り盛りしています。夏は天然の涼を求め、冬はワカサギ釣りと宿泊客が絶えません。美味しい料理と真心こもった接客が人気の秘密でしょう。
店舗情報
みやま山荘
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- 027-287-8205
住所 | 前橋市富士見町赤城山2 |
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営業時間 | 9時~17時 |
定休日 | 不定休 |