【前橋500円グルメ探検隊▶13】
プチハーモニー

 心地よいBGMが流れる純喫茶。ピアノやギターが置かれ、週に２日、ライブが開かれます。そんな店でワンコインメニューが…、あるんです。

　「500円定食」は４種類あります。マスターの大橋耕二さんにお薦めを聞くと、「酒は好き？」と突然の逆質問。「はい、だらしないくらい」と答えると、「じゃあ、これだな」と注文を決めてくれました。

　「餃子とタン塩玉葱定食」。餃子は分かりますが、タン塩玉葱って？ 多彩なメニューの中で唯一、想像できなかった異彩な定食がやって来ました。

　主菜が２つあるのはうれしいですね。餃子はパリッといい焼き加減。しかし、純喫茶で餃子とは。でも、ご飯に合うな。あっさり系の味です。

　さて、謎のタン塩玉葱をいただきましょう。スライスした豚タン塩とタマネギの炒め物でした。黒コショウが効いています。いいですね、この組み合わせ。これもご飯が進みます。

　が、違和感も出てきます。「何だか、ビールがほしくなりますね」と素直な感想をこぼすと、「でしょ。酒のつまみですよね、どちらかというと」と大橋さんはしてやったりの表情を浮かべます。

　「純喫茶だけど、居酒屋みたいにしたかったのでね」。そういえば、若鶏ねぎま、ホルモン焼き、もつ煮と居酒屋の定番がメニューに並びます。

　１番人気は「粗挽きペッパービーフ定食」。牛肉の塊が熱々の鉄板に乗って登場します。一見、ハンバーグのようですが牛肉100％。ナイフを入れると、肉汁がジュワーと流れ出てきます。

　開店して25年を迎えました。幹線道路沿いありまがら、隠れ家のように落ち着ける店です。