【前橋500円グルメ探検隊▶６】
松嶋商店

　野菜が山積みされている店先でフキを見つけました。春ですね。うれしくなって店に入ると、灰汁抜きしたタケノコとワラビがありました。タケノコの穂先は刺身でいただけそう。

　野菜の煮物やサラダ、サバの味噌煮、天ぷら…。40種類ほどの惣菜がテーブルに並んでいます。どれも手作り。あれもこれもほしくなります。

　でも、本日のお目当ては別。ワンコイン弁当です。常連客の要望で始めた日替わり弁当は消費税別で500円ですが、お年寄りや少食の人にはご飯を少なめにする分、税込み500円で提供してくれます。
　１食だけ残っていた弁当を急いで取ります。もちろん、これで終われません。晩酌のつまみ用にワラビと銀ダラの煮付けも買い物かごに入れました。

　さて、この日の弁当は…。主菜は鶏の唐揚げとヒレカツ。副菜はタケノコ、シイタケ、コンニャクの煮物とメンマでした。マカロニとゴボウのサラダも入っています。ご飯も結構な量がありますよ。

　どれから行くか、迷いますね。唐揚げは下味が付いてご飯が進みます。ヒレカツは柔らか。
　そして、煮物の美味しさといったら。しみじみ旨みが広がります。
　日替わり弁当の主菜は肉類だったり、焼魚や煮魚だったり。これに気の利いた惣菜が加わります。

　店は３代目の松嶋義巳さんを中心に家族５人が総出で働いています。松嶋さんが毎朝、前橋総合卸売市場でいい品を安く競り落とし、お母さんが煮物、お父さんが刺身を担当。奥さんとお姉さんが笑顔で接客します。料理の隠し味はあふれんばかりの一家の人情でしょう。

　「内容はできるだけお好みに応えるようにします」と松嶋さん。弁当は数に限りがあり、ぜひ予約を。