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「麺食い」2023年ランキング
繋がった暖簾 「おおしまや」

2023.12.26

蕎麦、うどんを特集する「麵食い」は火曜にお届けしました。一番好きなジャンルですので、気合いを入れて食べました。蕎麦は信州、うどんは讃岐が全国的に有名ですが、前橋市は“二刀流”です。新年も啜って啜って啜りまくります。

つるつるうどん、優雅な変わり蕎麦

惜しまれつつも2022年7月に閉店した「おおしまや」が今年1月に復活しました。40年続いた店の暖簾が繋がり、喜びの1位となりました。つるつる、しこしこした手打ちうどんに大きな天ぷら。早い、安い、旨いの三拍子が引き継がれました。

▲あめ色に輝く「おおしまや」のうどん。ちくわ天を付けました

▲海苔の座布団に乗った霰。出汁に入れると旨味が染み出す=草庵

会席蕎麦の「草庵」が2位に入りました。趣きある和の個室でいただく蕎麦は繊細にして優雅。月替わりで柚子切りや磯切りといった変わり蕎麦が楽しめます。貝の旨みが染みる霰(あられ)蕎麦もお薦めです。

8月で暖簾を下げた十割蕎麦の「宗庵」が3位。つなぎを使わずにもっちりした食感に仕上げ、根強いファンがいました。惜しまれる一軒です。

▲「宗庵」の十割蕎麦。もう食べられない

立ち食いの店が上位に進出

穴場のような存在が受けたようです。グリーンドーム前橋内にある「カパーニュ山水」が4位。椅子もありますが、立ち食い席もあります。天ぷらうどんを頼んだら、おにぎりをサービスしてくれました。

▲「山水」は歴史のある店を継承している

▲蕎麦に紅しょうが。実は合うんです=めん茶屋

立ち食いの人気店「めん茶屋」が続きます。基本はもりのみですが、大根そばと運が良ければ紅しょうがそばもあります。手打ちのもりは量も多く、400円と信じられない安さを守ってくれています。

▲瑞々しい蕎麦。高山村産の玄そばを石臼挽きする=芳の

▲「九頭龍」の鮮やかな薔薇蕎麦。前橋の新名物になりそう

新たに開店した店も健闘しています。「芳の」は布海苔つなぎの滑らかな蕎麦を戸隠のようにボッチ盛りで提供。ばら園の近くに9月に開店した「九頭龍」はバラを練り込んだ変わり蕎麦が人気を集めました。

100年超えの老舗も奮闘。「大川屋本店」で絹おろしそば、「東郷」では塩たぬきうどんとオリジナルメニューを味わってきました。

※データはすべて取材当時のものです。料金や営業時間などに変更の可能性があります。

▲「大川屋本店」の絹おろし。製糸工場で働く工女さんのために作ったとか

▲透き通ったうどんは滑らか。「東郷」の肉汁