みやたや
美味しい初夏の紅白刺身合戦

「カツオと本マグロ、いいのが入ってるよ」「スズキも最強。カツオと相盛りにしようか」。店に入るなり、大将の臼田尚幸さんの威勢のいい掛け声が飛んできます。「相盛りね。それとアジフライを単品で」。負けずに大声で注文しました。

カウンターの上には黄色の張り紙に書かれたお品書きがずらり。「梅雨ですね 雨よ降れ降れ 真イワシ」「やっぱもう夏　スズキ」と標語のよう。

まずは刺身が登場。夏が旬の高級魚、スズキからいきましょう。透明感のある白身は上品な風味と弾力が感じられます。これは飯より酒に合いそう。

銚子で水揚げされたカツオは分厚く切られています。真っ赤な身はいかにも鉄分が豊富。ニンニクもいいのですが、昼間なのでショウガ醤油にします。

続いてアジフライ。常に持参しているメジャーで測りました。尻尾を除いて縦１5㌢、横13㌢。「ジャンボ」の名に恥じない大きさです。何も付けずにサクッと一口。ジューシーで旨いな。ソースをかけると、さらに旨い。隣の人は醤油でしたが。

カツオを一切れ、サラダにあったマヨネーズと醤油で食べました。漫画「美味しんぼ」流です。結構いけますよ。ぜひ、お試しあれ。

最後は手こね寿司風に。カツオを細く切り分けてショウガ醤油にしばし漬け込み、ご飯に混ぜます。ツマの青じそを細かく裂いて振りかければＯＫ。お行儀はよくありませんが、一番好きな食べ方です。

臼田さんは注文を受けるたびに刺身を切り分けます。「一番美味しく食べてもらいたいからね」。繁盛の理由が分かりますね。