はたお商店
井出商店の「ひ孫弟子」の店

「上州濃厚中華蕎麦」を掲げますが、軸となる中華蕎麦は和歌山ラーメン。オーナーの剣持優さんは旅先の和歌山で食べた一杯に衝撃を受け、元祖的な存在である井出商店の孫弟子の店で修業したそうです。

麺の硬さ、味の濃さ、脂の量を好みで注文できます。麺は「柔らか」から５段階。通は「粉落とし」か「バリカタ」のようですが、「固め」をお願い。味と脂は普通にしました。

大き目のチャーシューが３枚に海苔、メンマ、それと「花かまぼこ」と呼ばれる和歌山特産の梅の花をイメージした蒲鉾が乗っています。井出商店と同じ工場から仕入れているそうです。

国産豚のゲンコツや頭の骨などを3日間煮込んだスープは看板通りに濃厚でコクのある味わい。博多ラーメンより臭みは少なく、脂少なめにすれば豚骨が苦手な人もいけるかもしれません。

麺は細めのストレート。固めで正解でした。プツンとした歯切れがいい。これ以上硬いとスープとの絡みが悪そうです。替え玉は極細麺とのこと。余裕があれば替え玉したかったな。

チャーシューは柔らかく、食べ応え十分。トッピングした味玉は半熟で、味がよく染みていました。

残念だったのは大好きなサバの押し寿司がなかったこと。いいサバの入荷がなく、作れないそうです。仕方なく、明太めしを持ち帰りにしました。

厨房を任されている店主、永井貴浩さんが最も気を付けているのはスープの濃度とか。「粉落としのお客さんが多いですが、柔らかめもスープを運んでくれるのでお薦めです」。試してみましょう。