チィニョ
前橋とイタリア 最高の融合

正統派のイタリア料理で人気の店。T-1グランプリ用にローマ式のカルボナーラにトマトソースで煮込んだ良質な県産麦豚を豪快に載せました。

まずは、純粋にパスタをいただきましょう。しっかりとアルデンテに茹でられています。

ローマ式はクリームを一切使わず、白身を少しだけ入れた全卵とパルメザンやペコリーノ・ロマーノチーズで仕上げます。濃厚にして滑らかな味。これだけで十分に美味しいですね。

ベーコンでなく、豚バラ肉を塩漬けしたパンチェッタを使うのも本場流。旨味が凝縮された脂が焼かれると溶け出し、味に深みを与えます。

豚の煮込みは素晴らしく柔らか。口の中でホロホロと溶けます。情熱的に赤く辛めのソースはカルボナーラの白く甘めのソースと対称的。主役にもなるし、パスタを引き立てる脇役にもなります。

お行儀が悪いですが、ここはイタリア。自由に行きましょう。肉をほどき、パスタに混ぜます。これは旨い。ぜひ、試してください。

パスタには砕いたクルミが入り、食感が楽しい。付け合わせのルッコラもいい口直しになります。すべて猿谷光宏シェフの計算通り。「豚肉は脂身も美味しい肩ロースを６～８時間煮込みます」。この手間にT-1への思い入れが感じられます。

店を運営するスワンの萩原康充社長はT-1の原点である「tonton汁」の仕掛け人。「猿谷シェフが前橋とイタリアを合体させた料理に仕上げてくれた」と出来栄えに満足しています。