ヴォレ・シーニュ
「愛の聖地」が「豚の聖地」に

群馬県庁31階、地上123㍍にある関東平野で１番、星に近い欧州レストランはいまやプロポーズの聖地。３日に１回、愛の告白があり、1度も「ごめんなさい」がないそうです。

そんな「愛の聖地」が「豚の聖地」となるのはランチタイム。第５回T-1グランプリを制した「まえとんカレー飯」と今回のために創作した「ハイカラぐんま豚丼」を味わえます。

花をあしらった優雅な蓋付きの陶器で提供されます。ハイカラですね。蓋を開けると、ハイカラな豚丼が現れます。この演出も味の内でしょう。

サフランライスの上に上州麦豚のバラ肉の塊がゴロリ。一つ一つが大きい。薄くスライスしたサツマイモやレンコン、ゴボウ、カブ、ブロッコリーの素揚げがマッシュポテトとともに添えられています。野菜も県産を使っています。

まずは主役から。プルプルしていてフォークで刺すと崩れそう。スポーンでそっと口の中へ。上等な角煮のように柔らか。脂身はとろけますよ。

濃厚なソースは醤油ベースの甘辛味。食欲をそそられます。別添えの温泉卵を投入すると、まろやかさが加わり、一層美味しくなります。

サフランライスにはアーモンドチップが散りばめられていました。素揚げした野菜とともにサクサクの食感がいいですね。

「豚肉は低温でじっくり煮込み、柔らかく仕上げます。素材にも器にもこだわりました」。支配人の後藤恭介さんはプロポーズ大作戦の仕掛け人。２度目のグランプリが視界に入っていそうです。