【聞きたい香川誠さん１▶︎】
不屈のバンド　その名は「ROGUE」香川誠さんに聞く

2022.05.02

高校時代に出会った香川誠と奥野敦士。バンドを組み、メジャーデビューした。方向性の違いから、けんかして解散。再結成の話が持ち上がったとき、奥野を悲劇が襲った。事故により、首から下が不随になった。力強かった声を失った。でも、男たちはあきらめなかった。23年の空白を経て蘇った。不屈のロックバンド。その名は「ROGUE」。

６月にライブ「スター千一夜」

―「スター千一夜」と題したライブを６月に開きます。香川さんの主催ですね。
「『GBGB』がコロナのせいで今年もできなくなってしまった。2年も我慢したから、もういいか、せっかくだからライブやるかな、という感じで決めた。やるなら来る人もやる人も楽しいのがいいね。完全に思い付き。香川誠プレゼンツです。

憧れの先輩である『ルースターズ』の花田裕之さんや幼馴染みのタケちゃん（本田毅＝パーソンズ）、BUCK-TICKのアニィ（ヤガミ・トール）に電話して、『空いてる？』　『高崎に楽器持ってきてくれない？』って聞いて。総勢８人が登場します」

―バンドを通じての昔からの仲間ですか。豪華な顔ぶれですね。
「いや、夜遊びの仲間（笑）。六本木つながりです。東北を回るロックサーキットで１カ月くらいバスに乗ってライブしたこともあったけど、他のバンドのライブは聴かない。だけど、夜はホテルでみんなでバカ騒ぎ。そうして共感を持った仲間です」

大人が楽しむロックンロール

―どんなライブになるか、ワクワクします。

「大人のロックンロールを楽しめる場にしたいね。（出演者は）50代後半から60代前半だから。来るのはそれぞれのバンドのファンでしょう。子供は来ないよね。若い子は若いバンドに行けばいい。
結果は楽しくなると決めている。どんな内容になるか、それはまったく決めていない。まあ、１週間前には決まるでしょう」

―一夜限り？

「そのつもりだけど、うまくいって好評だったら、これはこれでやってもいいかな。GBGBとは切り離して、こういうのもあっていいかも。ライブハウスで普通にやるようにしたい」

かがわ・まこと　

1963年６月生まれ。南橘中－新島学園高。82年、奥野敦士とともにROGUEを結成、85年、メジャーデビューを果たす。89年、日本武道館で単独ライブ。90年に解散、ベースの西山史晃、ドラムの深沢靖明とともにKNiFeを結成する。2013年、ROGUEを再結成、チャリティーライブ「GBGB」を始める。