麦亭
和風スパゲティーの元祖は健在

創業は1980年。和風スパゲティーでは県内の元祖的な店でしょう。学生時代、渋谷の「壁の穴」でたらこスパゲティーを食べ、「東京ってすげーなー」と感心していたら、帰省した際、こちらのお店を知り、「前橋もやるじゃん」と感激しました。

オープンキッチンで調理がすべて見えます。いまでこそ珍しくありませんが、40年前は斬新だったでしょうね。蕎麦屋のような大きな釜でパスタを茹でます。麵揚げも大きな竹ざる。まさに、釜揚げです。

たらこ系は木の器を使います。バターを落とし、具材、茹で上がりのパスタを投入し、スプーンとフォークを使って器の中で混ぜ合わせます。オイルは使いません。細切りの海苔をかけて出来上がり。

相方が頼んだのは「ウニとたらことイカ」。スプーンに練りウニが着いていました。ウニ好きの相方の目が輝きます。ウニ、タラコと魚卵のＷパンチ。見るからに濃厚そう。少しいただきましたが、ウニのない方がいいかな（あくまで個人の意見です）。

私は「アサリと納豆」。こちらは普通の皿で提供されます。アサリは水煮。よくかき混ぜられた小粒の納豆がたっぷりかかっています。まずは納豆のない部分から。ボンゴレとは一線を画します。これはこれでいい。続いて納豆も一緒に。うん、こいつはいい。日本人のための一品。音を立てて啜りましょう。

テーブルには粉チーズと乾燥バジルの器があり、味変を楽しめます。サラダには茹でて裏ごししたコーンが入っていて甘かったな。

お店はご夫婦２人で仲良く、テキパキと切り盛りします。何か、いい雰囲気でした。