gourmet
食べたい
瀧ノ嗣
半世紀、継ぎ足してきたタレ
2021.11.04
煮穴子御膳が看板メニュー
瀧寿司さんは人気の店でした。ことに定評があったのが煮穴子。店主が体調を崩し、2年ほど前に一度閉店しましたが、息子さんの山田兼吾さんが跡を継ぎ、仕出し・定食の店として復活しました。
継いだのは店だけではありません。1972(昭和47)年の創業以来、半世紀にわたり継ぎ足し継ぎ足してきたタレ。宝物でしょう。よく守ってくれました。これを使った煮穴子御膳が昼の看板メニュー。
仕込みに2日かけます。柔らかく煮上げた穴子にタレを何度も重ね塗りし、ふっくら焼き上げます。
お膳が来ました。丸いお重の蓋を取ると、大きな穴子が2列に並んでいます。ご飯が見えないくらいぎっしり。箸を入れると、すーと入る柔らかさ。でも、口にすると、身がしっかりしている。
煮干しの入った味噌汁
自慢のタレはすっきりした甘さ。穴子の旨味を上手に引き立てます。うれしいことにタレがご飯にたっぷり。それでも濃くないし、ご飯が旨い。何と自家栽培のコシヒカリ。田植えから収穫までご主人がされるそうです。農家と料理人の“二刀流”ですね。
御膳には骨せんべいと日替わりの副菜2種、香の物が付きます。ナメコと豆腐の味噌汁もいいな。ちゃんと出汁を取っている。ん、何か入ってる。煮干しでした。頭と骨を取って入れます。定食に付いてくる自家製のふりかけも出汁に使った鰹節を使います。
「カルシウムたっぷりですから、子供に食べさせたくて。手間はかかるけど、食品ロスも出したくないですからね」と店主の山田さん。美味しくて健康にいいお薦めの店です。
店舗情報
瀧ノ嗣
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- 027-233-2191
住所 | 前橋市千代田町1-6-17 |
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営業時間 | 11時30分~14時30分、夜営業の日も |
定休日 | 日曜、祝日 |