interview
聞きたい
【聞きたい香川誠さん3▶︎】「お前とは一生合わない」
香川誠さんに聞く
2022.05.04
高校時代に出会った香川誠さんと奥野敦士さん。同じ専門学校に行き、「ROGUE」を結成した。メジャーになったとき、けんか別れしてしまう。
流行の最先端を追う奥野さん
―奥野敦士さんと出会います。
「高1からの知り合い。当時から尖がっていたね。流行の最先端を追う男だった。テクノカットにしてメガネかけたり、人民服を着たり。ベスパに乗っていたな。仲間の中では一番おしゃれだった。
卒業して東京の音響の専門学校に行ったら、奥野が隣のクラス。学校はあまり通わず、ディスコに行ったりして一緒に遊んだ。
ゴールデンウイークが過ぎて、何しに来たんだろうと考え、じゃあ、バンドやろうかと組んだのがROGUE。
デモテープ作ってライブハウスに持ち込んだ。何とか演奏できるようになったら、専門学校の仲間に声をかけ、昼間のライブに80人を動員した。ライブハウスの人は『お前らすごいな』と驚いた。そう錯覚させて、いまに至る、です」
―結成から3年後の1985年にはメジャーデビューを果たしました。
「何回かメンバーチェンジがあって、いまのメンバーになってから。バブルの真っ盛りで、僕らもデビューできました。バブルってすごいのは金がなくても酒を飲める。また、バブルが来ないかな。
日本武道館で単独ライブやって、海外でレコーディングして、ニューヨークでライブもやった。やることやったなという感じになり、原点に立ち返りたい、という気持ちになった。そこで、奥野と他のメンバーで違いが出てきた」
ソロでやるかバンドか
―音楽性の違い?
「奥野は才能があり、器用だから、ソロでやりたかった。俳優にもなったしね。
俺たち3人はバンドをしたかった。バンドって、互いに補填し合えるのがいいんだ。仲間ノリでいられるからね。
奥野に呼び出され、昼から酒飲みながら話し合ったけど、最後は大げんか。その時点で解散。こいつと2度と一緒にやりたくない、ツアーとかしたくないから活動休止でなく解散。『お前とは一生合わない』って言ってやった」
かがわ・まこと
1963年6月生まれ。南橘中-新島学園高。82年、奥野敦士とともにROGUEを結成、85年、メジャーデビューを果たす。89年、日本武道館で単独ライブ。90年に解散、ベースの西山史晃、ドラムの深沢靖明とともにKNiFeを結成する。2013年、ROGUEを再結成、チャリティーライブ「GBGB」を始める。
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