中森明菜とホルモンと
ホルモン番長

「ゲラッ、ゲラッ、バニラ～」としか聞こえない、中森明菜さんの名曲『DESIRE』が流れます。『スローモーション』に『セカンド・ラブ』。なぜ？　女将さんを見て、すぐ分かりました。彼女、きっといまこんな感じかな。店に飾ってあった女将さんの20歳の時の写真を見て、そんな想像をしました。

前触れが長くなりました。ホルモンの店です。牛もありますが、豚の内臓系が充実しています。珍しい部位もあって悩みますが、「初めての人にお薦め」とある「本日のおまかせ５種盛」にしましょう。

楕円のアルマイトの皿に山盛りで登場しました。カシラとタンが塩味、ホルモン、ハラミ、大トロがタレ味です。ちなみにすべて豚ですよ。

まずはタンから。厚みがあり、歯ごたえ抜群。カシラもさっぱりしたレモンダレによく合います。『少女A』に食べさせたいですね。

ホルモンの大きいことといったら。大トロは脂の塊。ハラミは白飯の友です。これは『禁区』。はい、もちろん、生ビールから始まりホッピーにしています。

豚足やキムチを挟み、５種盛第２陣を注文します。塩がピートロとノドガシラ、タレがマルチョウ、ハツとタケノコ。特筆すべきはノドガシラとタケノコのコリコリした食感。『飾りじゃないのよ涙は』とも言いたそうな強い自己主張を感じます。

「休みの前であまり種類がないのよ」と謙遜されていた女将さん。十分すぎるほど堪能しました。あえて、後悔したのは肉を食べ過ぎ、〆に予定していた「もつ煮パスタ」に到着できなかったことか。最後は『ミ・アモーレ』でした。