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聞きたい
【昭和高校球児物語-前高 完全試合のキセキ-▶番外編2】
「KIRYU」の松本監督、前高へ
2023.04.08
桐生高に昨年4月赴任し野球部を指揮する松本稔監督が4月8日、母校の前橋高野球部グラウンドに帰ってきた。春季県大会を控えた調整として、練習試合を行った。緻密にして大胆、そして強運な「松本マジック」を披露、18対5で母校に大勝した。
硬軟織り交ぜた多彩な攻撃
練習試合は大間々高を交えた3校で対戦した。
桐生高は初戦の大間々高戦を7対2で快勝した勢いに乗り、前橋高との試合、初回から機動力を生かし強烈な先制パンチを放った。
先頭打者が内野安打で出塁すると、2番はすかさずセーフティーバントを仕掛け1死2塁。連続四球で満塁のチャンスに一塁ゴロが幸運にもイレギュラーバウンドとなり2点を先制した。タイムリーや押し出し四球もあり、打者10人の猛攻で5点を奪った。
2回以降も攻撃の手を緩めず、着々と加点。チャンスには4番にバントを命じたり、下位でも強行するなど、相手の裏をかく采配が光った。
守りを重視し、1回表は相手の先頭打者に出塁を許したが、直伝の牽制でアウトにした。途中、守備の乱れから失点を重ねると、ベンチで「基本通りしっかりプレーをするように」とすぐに修正を求めた。
母校を含め2連勝した松本監督は「大差が付きましたが、コンディションもあり、力の差はあまりない。春季大会が始まります。前高、桐高とも力を付け、優勝できるよう争っていきたい」と話していた。
桐生高を甲子園に連れてって
練習試合でも名門チーム同士の対戦とあって、大勢の父兄やOBが詰めかけた。桐生高の父兄は「松本監督の指導のおかげでバランスのよいチームになった。最近は練習試合でもいい結果が出ている。新1年生も“松本効果”で十数人入部する。ぜひ、甲子園に導いてほしい」と期待していた。
1978(昭和53)年の春のセンバツ甲子園で史上初の完全試合を達成した松本監督は92(平成4)年4月から2008(平成20)年3月まで前橋高校で監督を務め、春の甲子園にチームを導いた。
前橋高を率いる濱田豪監督は前橋高の6学年後輩にあたる。中島拓郎部長は松本監督の前橋高時代の教え子。大間々高の飯田将史監督は太田東高で濱田監督に、新井拓真部長は中央中等で松本監督にそれぞれ指導を受けている。
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