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鮨 万両
一杯の丼に職人の技と心

2026.09.12

仕事をしたネタが続々

 「お待ちどおさま。マグロのしぐれ煮はサービスです」。カウンター越しに大柄の店主、清水利恭さんが丼を置きます。美味しそうなネタがぎっしり詰まった万両丼。ランチのサービスメニューをいただきます。

▲厚めに切られたネタが寿司詰め状態

  「海鮮山」の頂上にマグロの赤身が3切れ。堂々と主役を宣言しています。手前にはキュウリと明太子の細巻き。チラシの上に寿司。万両丼の決まりです。

  もっちりしたコウイカは歯切れをよくするため格子状に隠し包丁が入れられています。タイは湯引き。皮目の香り、食感を楽しめます。

 貝はタイラギ。ほんのり甘く、しっかりした食感です。蒸したてのエビは甘く、プリッとしています。

▲かわいらしい巻き寿司

 “裏山”は江戸前の仕事をしたネタがそろっています。玉子焼き、かんぴょう、シイタケの煮物にレンコンの酢漬け。すべて自家製です。

 マグロのしぐれ煮は刺身では出せない切れ端などを甘じょっぱく煮て、お通しに出すそうです。

 「マグロの『枕』にも細い刺身を使っています。せっかくのネタを無駄にできません」。分厚いマグロの下に4切れ目が敷かれていました。

▲マグロのしぐれ煮。いい味でした

 一杯の丼に寿司職人の腕と心意気が詰まっています。満足、納得のランチを堪能しました。

中心街最古参の店の矜持

 暖簾を掲げて75年。前橋市中心街で最古参の寿司屋さんです。

 敬老の日の前後は定休日の水曜に老人ホームを訪れ、50人前を握るのが十数年来の恒例。「美味しそうに食べて、喜んでくれる顔を見ると寿司屋になってよかったと思います」。店に通えなくなったお年寄りの家には1人前でも出前します。

▲上寿司。細巻きは3種類あります

▲職人の腕が分かると言われる玉子焼きが絶品の並寿司

 すぐ近くのスズラン前橋店が11月末で閉店、再開発事業も停滞し中心街は逆風が吹いています。

 「買い物帰りに寄ってくれたお客さんが多く、不安でいっぱい。でも、自分はできることをやるだけです」。3代目は寡黙に寿司を握り続けます。

店舗情報

鮨 万両

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027‐231‐2543
住所 前橋市千代田町4‐6‐2
営業時間 12時~13時30分、17時30分~21時
定休日 水曜