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【前橋500円グルメ探検隊▶2】
陳さん館

2025.04.14

自家製麺で2種類の麺

 陽気で大柄な陳樹国さんが一人で切り盛りします。昼も夜も人気の店。当然でしょう。旨い、安い、早いの三拍子そろっていますから。
 「上州ラーメン」で一生懸命修業した陳さんにはお宝があります。独立時に親方から受け継いだ製麺機です。これを使って名物の雷ラーメン用の極太平打ち麺と喉越しの良い細麺を製麺します。看板に「元祖 上州ラーメン」とあるのも納得です。

▲上州ラーメン時代から半世紀以上活躍する製麺機

 上州ラーメンの基本である上州手打ラーメンをいただきましょう。「お待ちどうさま」。手際よく調理した陳さんが笑顔で大きな丼を置いてくれます。

 いい匂いが立ち込めます。スープを一口。懐かしい味です。カエシが尖らず、すっきりした味わい。豚骨と鶏ガラから丁寧に旨みを抽出するそうです。

▲あっさりしたスープに合う細麺

 自慢の麺もいい。加水率はやや高めか。茹で具合はやや柔らかくスープによく絡みます。
 そして、チャーシュー。豚バラの大きなのが2枚入り。脂が多めで旨みがジワーと広がります。ワカメとたっぷりのネギもいい働きをします。

▲この大きなチャーシュー。いい味しています

オリジナルの特製そば

 特製肉そばもワンコインです。開店にあたって陳さんが自ら考案しました。
 醤油ラーメンの上に炒めた豚肉とキャベツ、タマネギがたっぷり。清湯系のスープに肉と野菜の旨みが加わり、コクのある一杯に仕上がっています。
 ヘルシーでありながらボリューミー。コショウとラー油を多めに入れて味変するのをお薦めします。

▲特製そばは陳さんのオリジナル。細麺使用

▲上州ラーメンの代名詞「雷ラーメン」

 壁にある常連さんが書いた30周年祝いのポスターには開店時と現在の価格が記してありました。ラーメンは450円から50円値上げしただけ。

▲30年間でチャーハンとビールは値上げなし

 「仕入れが上っちゃって全然儲からないヨ」と嘆きながらも、「お客さんが喜んでくれるから、陳さん負けないヨ」と力強い。文革で祖国を追われた過去を思えば、下を向いてなんかいられませんね。

▲笑顔の絶えない陳さん

店舗情報

陳さん館

お問合せはこちら
027-255-2301
住所 前橋市小相木町578-1
営業時間 11時~14時、17時~22時
定休日 月曜