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とくや
赤城の山の鍋焼きうどん

2025.03.11

接客が凄すぎる3代目候補

 弥生になっても春まだ遠い赤城南麓。古民家の囲炉裏端では薪ストーブが煌々と炊かれています。熱々の鍋焼きうどんで体の芯から温まりましょう。
 食べ放題のホウレンソウをいただきながら待ちます。 鉄鍋がコンロに置かれ、ご飯と生卵、3つの小鉢が配膳されると、エプロンをした小学4年生の男子が説明を始めました。

▲採れたてホウレンソウをお茶受けに

 「卵は溶いてすき焼き風にしても、鍋に入れても美味しいです。雑炊に使うのもお薦めします」。夢は祖母、徳永幸江さんが始めた店の3代目。説明が済むと、帰り際に靴を整えてくれました。頼もしすぎる10歳です。

▲具だくさんで健康的な鍋焼きうどん

 鉄鍋はグツグツ音を立て、いい香りを漂わせます。鶏つくね、シイタケ、焼き餅に自家農園で栽培した野菜もたっぷり。素朴でありながら、贅沢を感じます。
 汁にはシイタケの軸も入っていました。香りが強い部分。鰹節の出汁、具材から出た旨みと合わさり、滋味深い味わいになっています。
 2代目、誠一さんの打つうどんは中太でもっちり。汁をよく吸い込み、旨みが染みています。ほのぼの旨いですね。

▲もりにすると、うどんの秀逸さが分かります

▲つくねも味が染みて、さらに美味しくなります

 つくねはショウガの香りがほんのり。煮えてくると、餅はとろーりして、ネギやニンジンは甘くなります。カマボコにチクワもおでんのよう。栄養満点です。

雑炊で旨みを余さず完食

 うどんと具材をきれいに食べ切ったら、雑炊で〆ましょう。ご飯を煮て、溶いた卵を流し入れ、空気が入るように混ぜます。卵が固まる前に火を止めます。
 多めに七味を振り、旨みが全部詰まった雑炊をいただきます。食べ終わると、身も心もぽっかぽか。春遠からじ、ですね。

▲雑炊まで食べると、もうお腹いっぱい

 蕎麦とうどんは例年、5月末まで。夏から秋にかけては本業の農園で作る焼きトウモロコシの出番です。

▲初代が手打ちする蕎麦もぜひ味わいたい

店舗情報

とくや

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027-288-3270
住所 前橋市富士見町小暮2423
営業時間 11時~14時(土曜、日曜、祝前日は15時)
定休日 水曜、木曜