大川屋上泉町支店
蕎麦屋 至高のラーメン

　暖簾をくぐると、石臼製粉機がお出迎えします。挽きたて、打ち立て、茹でたての三たての蕎麦は確かに旨い。でも、きょうはラーメンと決めていました。

　100円増しでチャーシューメンとはお得ですね。せっかくの蕎麦屋さんですから、ミニサイズのかき揚げ天丼を付けてみました。

　着丼した瞬間から、プーンと鰹節の香りが漂ってきます。見た目も素朴な「ザ・蕎麦屋さんのラーメン」。

　スープには油が皆無です。一口いただきます。あー、しみじみ美味しい。カエシが強め。かけそばの汁に鶏ガラやチャーシューにする豚バラの旨みを加えることでコクと力強さを生んでいます。

　自家製の麺は中細で縮れあり。茹でる前に揉み込むようです。もっちもちでうどんのよう。でも、しっかりラーメン。汁によく合っています。

　厚めのチャーシューが５枚も乗っています。柔らかくてジューシー。汁に浸しておくと、噛むたびに肉のエキスと汁の旨みが口に広がります。

　メンマの代わりでしょうか、ヒメタケの細切りが添えられています。食感がいいですね。

　具はほかに、茹でた青菜、ハクサイとニンジン。それとラーメンである証としてナルトが１枚、ちょこんと乗っています。薬味のネギもかけのよう。コショウもありますが、七味を振ってみました。

　かき揚げ丼は黒々としています。香ばしいのはゴマ油で揚げているからでしょうか。ニンジン、タマネギ、ネギと香りのいいサクラエビ入り。タレはすっきりした辛口。丼の底にも掛かっていて、最後まで美味しくいただけました。こういう気配りがうれしいですね。

　立川町通りにある大川屋本店から暖簾分けして半世紀。いまも現役で厨房に立つ初代と２代目のご夫婦で仲良く切り盛りしています。