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手打ち蕎麦 邑人(むらびと)
夏に味わう新蕎麦の粋

2024.09.10

香り馥郁たる信州・奈川産

 新蕎麦の季節がやってきました。夏の新蕎麦です。ひと昔前では考えられなかったですね。

 冷たい朝霧が降りる標高1000㍍から1200㍍の高地にある信州・奈川は玄ソバの名産地。こちらは在来種のみの邑人そば、在来種と北海道産の夏蕎麦向けの品種を交配した田舎そばの2種類を提供します。交配種は8月から収穫、一足早く新蕎麦を楽しめます。

 田舎そばをかき揚げセットでお願いしました。かき揚げのほか、野菜天ぷらも付いてきます。

▲夏の新蕎麦。爽やかな高原の味です

 田舎そばと言っても太くなく、きれいな細打ち。色はやや黒みがかっています。天ぷら用に岩塩がありましたので、蕎麦に少々振り掛けてみました。クルミのような香り、ほのかな甘みが感じられます。

 カエシがしっかりした濃いめの汁に3分の1ほど付けて啜ります。コシが強く、田舎の名のように野趣あふれる味わい。それにしても新蕎麦を夏に食べられる幸せ。蕎麦っ喰いにはたまりませんね。

▲汁に少しだけ付けて啜ります

 薬味にワサビは付いてきません。香りを楽しんでもらうためです。要望があれば出すそうですが。

 天ぷらはオクラ、カボチャにシメジ。かき揚げには5種類ほどの野菜が入っています。カラッと揚がり、岩塩に付けても、汁に浸しても美味しくいただけます。

▲天ぷらも揚げたて。夏野菜がいっぱい

ガレット、そば粥も加わる

 お腹に余裕があったのでデザート代わりにガレットをいただきながら、一仕事終えた店主の斎藤進さんと蕎麦談義に花を咲かせました。

▲ガレットは奈川産の十割。エゴマ味噌とハチミツでいただきます

 2種類の蕎麦の違いを尋ねると、「在来種のみの邑人の方が滑らかで喉越しがいいでしょう。でも、香りは新蕎麦の田舎に軍配が上がる。いまは田舎をお薦めします」とのことでした。

※邑人をいただいた前回記事はこちらから。

▲邑人そば。奈川の在来種です

店舗情報

手打ち蕎麦 邑人(むらびと)

お問合せはこちら
027-226-5356
住所 前橋市下沖町319-1
営業時間 11時30分~14時(夜は予約のみ)
定休日 水曜、第2土曜・日曜(第2土曜・日曜は蕎麦打ち教室)