gourmet

食べたい

浅川
上質な日本酒で蕎麦前を

2024.05.11

「帆立の籠」って何だろう

蕎麦屋で粋に飲む。一番好きな飲み方です。こちらは手打ち蕎麦の名店ですが、上質な日本酒と洒落た蕎麦前、つまみも揃っています。

まずはビール。ハートランドをお願いします。つまみは「蕎麦包み揚げ」と「帆立の籠」。

包み揚げは蕎麦粉を湯で練った蕎麦がきを蕎麦で包んで揚げます。外はカリッ、中はしっとり。塩、コショウで味付け。ビールに合います。

▲包み揚げはW蕎麦。コショウが効いていいつまみです

▲餡がかかる前の帆立の籠。これもいけます

帆立の籠は揚げた蕎麦の上にホタテの貝柱の天ぷらを乗せています。塩味が軽く付いていますが、途中で鰹出汁の餡を掛けてくれました。中華の揚げ焼きそばのよう。これまたビールによく合います。

▲最初の一杯は群馬の地酒

では、本格的に。日本酒は店主の浅川修さんが厳選した全国の銘酒が15種類ほどあります。口明けは地元・聖酒造の純米吟醸。フレッシュで、わずかにあるガス感が食欲をかきたてます。

味噌に蕎麦の実や季節の野菜を混ぜて焼いた「蕎麦焼き味噌」をつまみながら、酒を楽しみます。

▲しゃもじに塗って焼いた焼き味噌。季節によってミョウガやユズが入るそうです

2杯目は「屋守(おくのかみ)」。東京・東村山市の酒蔵だそうです。これも純米吟醸。すっきりして飲みやすいですね。

「蕗んと味噌」と「赤城鶏の煮凝り」も酒を盗みますね。栃木の「松の寿」を最後にいただきました。

▲蕗んと味噌。作り方を教えてもらいました。まさかあの油を使っていたとは…

▲煮凝りに使う赤城鶏は朝絞めの新鮮な鶏肉

満天せいろで満点の〆

そろそろ〆ましょう。看板の金砂郷蕎麦は残念ながら売り切れ。群馬県産の満天せいろを大盛りにしてもらいました。金砂郷とは別の専用の石臼で甘皮を多めに入れて挽き、熟成させた粉で打ちます。

▲やや平打ちの満天せいろ。この日は旧利根村産

喉越しがよく、旨みも濃い野趣あふれる蕎麦です。「金砂郷は香りが強くてモチモチした食感。満天のファンも増えています」と浅川さん。

両親が1968(昭和43)年に始めた出前中心の店を手打ちの名店に変え、県内外に熱心な“信者”を抱えています。

店舗情報

浅川

お問合せはこちら
027-231-7294
住所 前橋市日吉町3-41-12
営業時間 11時15分~14時30分、17時30分~21時(金曜、土曜、日曜の予約のみ)
定休日 水曜