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「ロンドン、ロンドン、楽しいロンドン」
消えた昭和のネオン、再び輝く
2026.09.11
「ロンドン、ロンドン、楽しいロンドン、愉快なロンドン…」。昭和の時代、テレビから繰り返し流れていた軽快なCMを覚えている人も多いだろう。全国展開した大型キャバレーチェーン「ロンドン」。前橋市中心街の立川町通りにも「キャバレー前橋ロンドン」があり、ビル屋上の大きなネオン看板は街の風景の一部になっていた。昭和の終わりとともに消えてしまったネオンの明かり。令和の世に別の場所で再び光を放っている。
ソウワ・ディライトが保存
ロンドンのネオン看板は前橋市小屋原町の電気工事業、ソウワ・ディライトの敷地内に設置されている。
キャバレー前橋ロンドンは1965年に開店し、1990年に閉店した。ビルにはほかの飲食店も入っていたが、次第に撤退。長く空きビルとなり、市内の不動産会社が建物と敷地を取得、解体されることになった。
これを知ったソウワ・ディライト社長の渡邉辰吾さんが、屋上のネオン看板と建物側面にあった袖看板の譲渡を申し入れ、2025年6月に取得した。
▲解体前のロンドンが入っていたビル
▲東側から見たビル
▲立川町通りから見たビル
▲撤去されたネオン看板
ネオン看板は縦1.5㍍、横10㍍。長年、風雨にさらされて損傷していたため、川崎市のネオン制作会社に修理を依頼した。1年かけて補修し、2026年7月、ソウワ・ディライトの敷地内に設置。長く消えていた「ロンドン」の文字に再び明かりが灯った。
▲夜空に輝くネオン。以前と同じ4色を再現した
昭和を象徴する芸術作品
ロンドンは現在のキャバクラとは異なり、ステージを備えた昭和の大衆娯楽施設だった。まだ売れる前の歌手がレコードを手売りしながらステージで歌うこともあった。
渡邉さんは「ロンドンは昭和の社交場だった」と振り返る。そして、よみがえったネオンをこう評する。
「昭和を象徴する前橋の最高芸術作品。前橋が元気だったころを伝える。いま、同じものを造ろうとしても職人がいなくなり無理でしょう。ネオン看板がどんどんなくなる中、文化的にも芸術的にも技術的にも素晴らしい価値がある」
▲これから修理する袖看板と渡邉さん
電気のプロであり、アーティストでもある渡邉さんにとって、古びた看板は単なる「昔の店の看板」ではない。昭和の前橋のにぎわいとネオン職人の技術を今に伝える作品でもある。
敷地にネオンストリート
ソウワ・ディライトは敷地内に地域開放型の森「coco no mori(ココノモリ)」を造成、世界一小さいとギネスブックに認定された本屋や子供たちが遊べるトランポリンを置いている。
今後は袖看板も修理する。プロジェクションマッピングを使ってビルに光を投影するイベントも開いており、一帯をネオンストリートとする計画。
「ネオンや光のアートに興味がある人が自由に見学できるようにしたい」と渡邉さんは構想している。
▲ネオン看板の近くでは光のイベントが開かれている
▲2体とも現役。コインを入れると動く


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