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前橋・中央通りに本屋さん
喫茶店を併設、7月6日開店
2025.06.25

前橋市の中央通りに7月6日、「本屋 水紋」が開店する。本好きな店主が目利きした「深く考える」本を中心に扱い、「本に合わせた」こだわりのコーヒーを味わえる喫茶店を併設する。従来の書店と一線を画す業態に特化、厳しい業界で生き残りをかける。
店主が選んだ本を売る
「水紋」を開く小澤亮太さんは前橋市出身で大学卒業後、都内の大手書籍取次店に7年間勤務した。昨年Uターンして前橋市中心市街地地域おこし協力隊で活動しながら、書店開業の夢をかなえるため物件探しなどの準備をしてきた。

▲開店準備に追われる小澤さん
取次店では売り場分析などコンサルタント業務の経験が長く、書店経営の弱みを熟知している。
「売れない本を返品できる委託販売と全国どこでも同一価格で販売する再販制度の恩恵に甘んじ、書店が売る努力を怠ってきた面もある」と指摘する。
このため、店では委託販売はごく少量に抑え、買取販売を中心にする。売れ残れば在庫となるリスクは高いものの利益率は高い。「精神論になってしまうが、店主が情熱を持って店頭に立てばお客さんに伝わる」と熱く語る。

▲まちづくりの本もそろえる
50平方㍍足らずの狭い店舗には新刊2500冊に加え、自ら所有する古本も販売する。
「全部、私が選び、ぜひ読んでもらいたい本を集めた」と強調、エッセイや人文系といった「深く考える」本とともに、協力隊の活動を通して感心を持ち始めたまちづくりに関する本が多く並ぶ。群馬県の歴史や文化を伝える「みやま文庫」も取り扱う。
「本に合わせた」コーヒー
店の奥はコーヒーカウンターになっている。前橋市川原町にある焙煎所を併設した「オンカコーヒー」に「本に合わせた世界で唯一のブレンド」を特注、小澤さんが一杯ずつ丁寧に淹れる。
「馬場川や広瀬川が好き。本を読むことで水紋のように心が動いて広がっていく空間となり、本を通して地域のコミュニケーションが広がっていけばうれしい」。店名に込めた思いを吐露し、開店の日を待つ。

▲「やや深煎りに寄ったコーヒーを出す」と話す小澤さん
店舗情報
本屋 水紋
住所 | 前橋市千代田町2-12-4 |
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営業時間 | 10時~19時 |
定休日 | 不定休 |
ホームページ | https://www.instagram.com/books_suimon?igsh=OWl4ZXRuYmEzYXFv |