【冷やしラーメン食べたい▶６】
とりよしらーめん

　看板メニューの「親鳥らーめん」に冷製ができました。「山形の冷やしラーメンをイメージして作ってみました」と店主の湯浅恒彦さん。名付けて「冷やし親鳥」。さて、お味は－。

　親鳥の炙りと味玉の“親子”にミニトマトや水菜といった野菜がたっぷり加わり、いかにも涼しそうな彩り。栄養バランスもいい感じですね。

　氷の浮いたスープを一口。蕎麦汁のようなカエシの強さと出汁の旨みを感じます。カエシは3種類の醤油を合わせて熟成。出汁は鰹節、アゴなど５種類の節類から取り、動物系は一切使わないとか。仕上げに掛けたゴマ油でコクを出します。

　ほんのり甘さもあります。正体はリンゴ。砂糖や味醂のようなくどさがなく爽やかです。

　麺は全粒粉配合のストレート中細麺。冷たく締められ、麺の持つ魅力を最大限引き出しています。

　香ばしい親鳥の炙りは身が締まり、歯応えと肉の旨みが抜群。若鶏とは勝負になりませんね。

　味玉は岩田養鶏場のこだわりの卵。TKGでも味わいましたが、濃厚で滋味あふれる美味しさでした。

　海苔の舟に乗った追いガツオを溶かしたり、ユズや煮干粉といった卓上の調味料を加えると、自分好みの味にカスタマイズできます。

　湯浅さんは「前橋LoveWalker」の企画でAIを活用した新ご当地ラーメン「前橋もつ煮麺」を作り出した気鋭のラーメン職人です。

　冷やし親鳥の可能性について、「日本蕎麦にもきっと合う。蕎麦とラーメンの合盛りをつけ麺にしてみたら面白いんじゃないかな」と構想を練っています。いいと思います。いつでも、試食のお手伝いをさせていただきます。