そば処 久田屋
長寿そば ３種食べ比べ

けやきウォークから北に道一本隔てた手打ち蕎麦の店です。モールの喧騒をまったく感じさせない別世界で落ち着いて蕎麦を手繰れます。

王道のお品書きに加え、創作メニューが豊富にあります。その中でお薦めが「長寿そば」。

３種類の蕎麦が小さな器に入ってきます。あらかじめ汁がかかった、いわゆるぶっかけ。温、冷とうどん、蕎麦を選べますが、冷たい蕎麦で決まりですね。

さあ、ご対麺です。おろし、とろろ、山菜の３種類がそろい踏み。何から行くかは決めていました。

注文をしたら、奥さんがダイコンの皮を剥き、おろしています。おろしたてです。これから攻めましょう。ほどよい辛味が食欲を掻き立てます。

続いてはとろろ。たっぷりのとろろがかかり、卵黄も乗っています。ワサビを多めに乗せてとろろと一緒に蕎麦をズズーと。疲れた胃が修復されそうです。

肝心の蕎麦はやや黒ずんだ野趣ある、しかしきれいな細打ち。石臼挽きの自家製粉で、挽き立てを手打ちします。もりでもいただきたいですね。

さて、トリは山菜。何やら湯気が立っています。山菜の水煮に加え、ニンジン、シイタケに鶏肉を軽く炒めて冷たい蕎麦に乗せています。具材のシャキシャキ感が素晴らしい。山菜の旨みに炒めた鶏肉のコクが加わり、絶妙の味わいです。七味も入れましょう。

長寿そばは御年81歳、創業者の久保田晋さんが20年ほど前に考案しました。お年寄り向けに塩分控えめで、栄養価が高く、食べやすさを追求しました。

厨房は娘婿の徳門博之さんが中心に切り盛りしていますが、久保田さんも元気に顔を出しています。