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食べたい

初日総本店
「古典」と「現代」 寿司の競演

2023.05.13

フォアグラに合うアナゴの煮詰め

歴史と風格を感じる店で寿司の「古典」と「現代」を食べ比べしてきました。旬のネタに舌鼓を打ちつつ、冷蔵庫のない時代に先人が知恵と工夫を絞った武骨な握りに感動を覚えました。

まずは現代版。お薦めのネタにこの店オリジナルの秘密兵器を加えた10貫が味わえる「初日にぎり」をいただきます。

赤身、中トロ、大トロと3種そろったマグロに白身はソイ、透き通った「天使の海老」、ズワイガニ、アカガイ、ウニとイクラ。どれも艶やかです。

▲フォアグラ寿司とはフランス人もびっくり

別皿で出てきたのは元祖を名乗るフォアグラ。柔らかく濃厚なネタはアナゴの煮詰めで味付けされています。これが実に合うんです。

しっかりと江戸前の仕事

続いては古典を。小料理屋として1891(明治24)年に創業した店を寿司店に変えた2代目、鈴木秋次郎にあやかった「秋次郎の寿司」。1世紀以上前の寿司の復刻版です。

▲これぞ江戸前寿司の原点。見事な仕事です

現代の2、3倍ある大きな寿司は当時の江戸前の「仕事」が施されています。マグロはヅケ。サバは強めの酢で締められ、タイは昆布締めです。

どのネタも煮切り醤油や甘いツメが塗られ、食べやすいよう包丁で半分に切っています。赤酢を使ったシャリは香り高く、力強いネタを包み込むよう。希望により、現代の寿司にも使ってくれます。

▲赤酢で頼んだ細巻き。納豆、ひもきゅう、鉄火に中トロ鉄火

アジのなめろうや自家製玉子焼きなど酒飲みにうれしい肴もそろっています。そして何より、料理の説明など気軽に声を掛けてくれた女将さん、諸田由美子さんのおもてなしが最高の隠し味でした。

▲アジのなめろう。たたきやフライにもしてくれます

▲イカの2種盛り。ヤリイカとアカイカです

▲焼き立ての玉子焼き。寿司屋さんの力量が試されます

▲広々としたカウンターで握りたてをどうぞ

▲個室は掘りごたつで楽々座れます

店舗情報

初日総本店

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027-224-8951
住所 前橋市六供町554-3
営業時間 11時30分~22時
定休日 火曜(祝日の場合は翌日)