室町そば　まんてん
涼味満点　すずしろそば

敷島公園のバラ園近くにあります。名物蕎麦が食べたくなり、久しぶりにやってきました。

「すずしろそば」です。大根の昔の名前で、「清白」と書くとか。春の七草の一つですね。

黒い丸い器に盛られてきました。蕎麦の上に白い大根と緑のシソの千切りが載り、水墨画のような落ち着いた色合いが目に美しい。薬味にはミョウガ、おろし、ゴマ、ネギも付いてきます。

まずは、蕎麦だけ。細く切り揃えられた薄茶色の蕎麦は透明感があります。星を見つけました。石臼で自家製粉し甘皮をわずかに入れます。風味よく、食感が滑らかになり、一番好きです。

香りと喉越しを楽しんだら、薬味をたっぷり入れて。蕎麦と大根の食感の違い、シソとミョウガのさわやかな香りが変化を与えます。汁は標準的な濃さ。もう少し薄めなら、蕎麦の器に薬味を全部入れて、ぶっかけにしてもいいでしょう。

トロロも付いてきますよ。ワサビを多めに入れてつるつるっと啜りましょう。

相方の肉汁うどんも美味しそう。たっぷりのつけ汁には大きな豚バラ肉にネギ、そして豆腐まで入っています。薬味にニンジンの千切り、茹でたホウレンソウも付き、具だくさんで味わえます。

店主の細野眞一さんは40年近く前、同じ場所で焼肉店を開きました。狂牛病騒動を受け、「もともと好きだった蕎麦を修業し看板を変えた」。蕎麦店になって28年。うどんも注文を受けてから茹でるなど、初心を忘れず丁寧な仕事を心掛けています。「満点」ですね。