木村屋　
商店街の焼き鳥は昭和生まれ

　戦後間もなく開店し、70年以上の歴史を持つ鶏肉のお惣菜店です。

　８種類そろった焼き鳥を２本ずつテイクアウトし、家族で食べ比べることに。

　手羽先、ナンコツ、ねぎま、皮、レバー、砂肝は塩で。モモとつくねはタレで。時間を告げて取りに行きます。

　まずはねぎまから。塩の具合がちょうどいい。お肉も大きくてジューシーです。

　自宅のレンジで温め直して、この味だから、「焼き立てを店で食べたら相当美味しいんじゃないの」と家族でうなずき合いました。

　皮やナンコツ、レバーも臭みがまったくありません。

　ふんわりした食感のつくねは卵黄を付けて。卵も木村屋さんで買いました。渋川市の大嶋養鶏の卵だそう。黄味も白味もプリっとしています。

　塩も良かったけど、タレもいい。甘さ控えめで、キリっとした感じ。

　全16本、あっという間に完食です。

　唐揚げもおすすめです。モモ肉は醤油味、ムネ肉は塩味で揚げてあります。どちらも負けず劣らず美味しい。

　出し巻き玉子や自家製プリンも絶品です。　

　「鶏肉は埼玉県の松島ミートさんから納めてもらっています。いまでも、『手ばらし』をしている会社なんですよ」と３代目の高橋知恵さん。

　大きな工場では効率を考えて、吊るし切りをしていますが、「手ばらし」とは、鶏をまな板にのせ、なるべく包丁を入れずに、１羽１羽さばいていく方法です。筋肉の繊維に傷がつかず、おいしい鶏肉になるのだそう。

　ショーケースの中にはポテトサラダやぬか漬けなども並んでおり、ここに行けば、食事の準備は万全。いつまでも続いてほしいありがたいお店です。