gourmet
食べたい
指定農場のソバ粉で打つ
深川森下にある1831(天保2)年創業の老舗から暖簾分けされ、この地に店を構えて43年。江戸蕎麦の粋をいまに伝えています。
看板の「京金そば定食」をいただきました。天ぷらにとろろが付く豪華版。「ご飯は少なめに」とお願いしましたが、それでも多い「群馬盛り」です。
まずは蕎麦から。玄ソバは北海道深川音江町の暁農場で獲れたキタワセ。水車で挽くように熱を出さない特殊な方法で製粉するそうです。産地の農場まで記すとは。氏素性をはっきりさせています。
粗めに挽かれ、平打ちの細麺は京金の特長とか。豊かな風味、喉越しのよさに江戸蕎麦を感じます。
汁は予想より濃くはありません。「開店当初は修業先と同じ江戸の濃口。でも、お客さんから辛すぎるといわれて」と店主の手島迪(おさむ)さん。伝統を守りつつ、土地に会った改革が必要でした。
天丼人気 その訳は…
揚げたての天ぷらは大きな海老、キスにシュンギク。エビは真っすぐに揚がり、衣は片側に厚くついています。蕎麦汁を掛け、天丼にしてみました。常連さんらしき人たちがほとんど天丼セットを頼んでいましたので真似しました。もちろん、正解。
蕎麦に付いてきたウズラの卵とワサビはとろろに使いました。蕎麦とともに啜り、ご飯にかけてはかっ込む。江戸っ子だろぅ。
手島さんは81歳となるいまも現役。「腰が曲がっちゃってね」と力の要るこねの作業は2代目の和敏さんに任せますが、仕上げは自分でされるとか。
「宝物はこれだよ」と見せてくれたのは甕(かめ)。暖簾分けの際に贈られた天丼用のタレを継ぎ足してきたという。天丼人気なのが納得できました。
店舗情報
そば処 京金
- お問合せはこちら
- 027-265-3167
住所 | 前橋市亀里町408-1 |
---|---|
営業時間 | 11時~14時 |
定休日 | 日曜、祝日 |