酒飲みの心くすぐるつまみ
千正

つい飲みたくなる酒と酒飲みの心をくすぐるつまみが揃っています。しっかり仕事をしていながら、チェーン店の居酒屋のような安さが魅力です。

まずはビールと刺身の盛り合わせを頼み、お薦めメニューを確認しながら作戦を練ります。おっと、自家製の厚揚げは最初に頼んでおかないと。注文を受けてから豆腐の水切りをするため時間がかかるので。

お通しはすき昆布の煮もの。京風のしっかりした味付けながら上品な仕上がり。この時点ですでに期待大です。ビールは速攻で飲み干し、群馬の地酒、赤城山をいただきましょう。

刺し盛りはお薦めの魚が少しずつ盛られてきます。この日は、マグロ、マグロのなめろう、ホタテとヤリイカ。なめろうはアジやイワシでよく出てきますが、マグロは珍しい。あれっ、結構いけますね。ネギと味噌の香りが加わり、ユッケのよう。熱いご飯に乗せてお茶漬けにしてもいいかな。

山芋磯辺揚げは外がパリッとして中はトロトロ。日本酒に合いますね。赤城山、お替り。

お待ちかねの厚揚げの登場です。絹ごしを一丁揚げた感じです。水切りがいい塩梅。瑞々しさが残っています。ネギとショウガ、鰹節と一緒に。

ウイスキーベースの自家製梅酒をソーダ割で飲んだら、そろそろ締めましょう。〆も魅力的なメニューがあって迷いますが、焼きおに茶漬けにしました。香ばしいおにぎりに出汁がかかってきます。

ご主人の千代谷正彦さんは都内の日本料理店で修業を積み、高校時代を過ごした前橋市で店を開きました。11月で開店43年。奥様のみゆきさんと仲良く“城”を守っています。