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創業100年 トマル1億円寄付
8自治体にふるさと納税
2025.08.19
創業100周年を迎えた養鶏・孵化の国内大手、トマル(前橋市総社町総社)は企業版ふるさと納税制度を活用、農場のある県内外の8自治体に総額1億円を寄付する。本社のある前橋市には8月19日、グループ会社の茂木のたまご(栃木県茂木町)から1000万円を贈った。
拠点の前橋市に1000万円
前橋市役所で開かれた感謝状贈呈式にはグループ会社の会長兼社長を務める都丸高志さんが出席、「100年を記念して、事業をさせていただき、そこで働いている人がいることに感謝の気持ちを表すためにふるさと納税をします。市の発展のために使っていただければありがたい」と寄付を申し出た。
▲感謝状を受け取る都丸社長
小川市長は「教育、子育てに力を入れており、子供たちの笑顔のために使わせていただきます」と感謝するとともに、トマルグループが関東を中心に農場や生産施設を設置していることにふれ、「私の実家のある千葉県にも農場があり、全国で国民の食を支えている。グループの発展を祈念します」と激励した。前橋市は情報教育推進事業に活用する。
▲「食育に力を入れたい」と話す小川市長
▲受給バランスの難しさを指摘する都丸さん
式終了後は和やかに歓談した。都丸さんが「夏休みは給食がなくて使われず、これからは月見バーガーなどで足りなくなる」と季節による需要変動が激しいことを指摘すると、小川市長は「生の卵をいつでも手にできる日本の食文化は素晴らしい。生産者のみなさんは大変だと思います」と労った。
企業版ふるさと納税は前橋市のほか、群馬県、高崎市など県内外8自治体を対象とし、使途は各自治体に一任する。
1日250万個の卵を供給
トマルは都丸さんの祖父が1925(大正14)年に始めた採卵養鶏業が始まり。1962(昭和37)年、都丸養鶏孵化場として法人化、1995(平成7)年にトマルに社名を変更した。種卵生産から孵化、育雛・育成、養鶏、パッキングや商品化まで一貫した生産体制を構築。前橋市を拠点に関東近県に進出、1日350万個の卵を主に首都圏に供給している。


