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【めぶく。会社】【トキ・メイク・マチ】
小林工業 小林祐介社長に聞く
マチとともにトキメク会社に

2023.06.27

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【めぶく。会社】【トキ・メイク・マチ】
小林工業 小林祐介社長に聞く
マチとともにトキメク会社に

前橋市内の建設会社で最も長い歴史を誇る小林工業。前橋駅前のレンガ倉庫をはじめ、単なる建物ではなく地域の景色を創ってきた。原点は大工であり、火消し。人を、街を想い、守るDNAは今も受け継がれている。「トキ、メイク、マチ。」のビジョンの意味するものは。小林祐介社長に聞いた。

―「しののめ信用金庫前橋営業部ビル」が2022年9月に誕生し、国道17号西側が新たな人気スポットとして注目されています。

「1964年完成から60年近くの時を経てリノベーションにより蘇ったビルです。新築時ととともに工事を担当でき、街のにぎわい創出に貢献できたことは光栄でした。

五差路のビルも新旧とも携わることができ、喜びとともに地域との繋がりの深さを感じます」

—弁天通りに建設中の若者向けのシェアハウス「弁天AP」は2023年9月に完成しますね。

「1階に飲食店が入る店舗併用住宅です。北に赤城山、南に中心街全体を望む屋上は緑化を施し、キッチンも備えたルーフトップラウンジの共有スペースとなっています。居住スペースは若い社会人向けのワンルームで、街中の定住人口の増加に貢献します」

―ビジョンに掲げている「トキ、メイク、マチ。」をまさに実践していますね。

「創業140周年の2020年に10年後の150周年になりたい会社をそう表現しました。歳の近い、小林久峻常務と二人三脚で先頭に立って実現化していきたいと考えています。

今まで、ぼんやりとしていた想いや創業からの歴史をシンプルに表せたビジョンだと思います。

地域と共に街の歴史(トキ)を創り、これからも創り続けていく。トキメクのは地域であり、会社や取引先であり、社員や家族。わが社にかかわるすべての人を考えています。

これを基に創業の精神をしっかり守りながら、新たな夢や目標に向かって社員ワンチームで挑戦していきたいと思っています。

古くから地域の象徴的な物件を手掛けて、単に建物を建てるだけでなく、街づくりに貢献してきた。会社の歴史を知ることで、社員に改めて自信と誇りを感じてもらいたいです」

▲消防団員になって20年の小林社長

ワンチームの結束を深める

―消防団に入っている社員も多いとか。

「2代目の小林武四郎は前橋市の初代消防長を務めました。大工であり、火消しだった創業時からの街を想い、守ることを使命とするDNAはいまも確実に引き継がれています。

私も23歳のときに入り、20年以上活動しています。火事現場に出動した経験もありますよ。地域貢献の最たるものであり、社として全面的に推奨し手当も支給しています。団員になることで防災意識も高まります」

—人材育成にも注力している?

「はい。最も重要視しているのは人材。若い人が早く、ベテランが永く活躍できるよう人事制度の見直しや新たな取組みを始めました」

—具体的にはどんな制度がありますか。

「施工管理全般にわたり、資格取得を応援するため、お祝い金制度を設けています。近年、一級建築士になるのが難しくなっていて、専門学校に通わなければならなくなっていますので、手当とは別に支給します。

また、女性社員も増加してきたことから「子育て支援」にも力を入れています。昨年度、県内の総合建設業では初の「くるみん」も取得しました。

そして、健康経営としてフィットネスクラブの会費を2/3助成しています。月額6000円が2000円になり、家族でも可能なので利用者は増えています。

変わった取組みとしては『読む会』という制度もあります。これは顧客の業種についての知識を勉強したいとか、デザインやコーチングに興味があるといった社員がいれば申告してもらい、書籍代を支給するものです。

また、社員同士のコミュニケーションを深める『コミュ会』もあります。部門ごと、プロジェクトごとの飲み会に1人5000円支給します。建築屋といえば昔は飲みニュケーションが盛んでしたが、最近は機運が薄れ、コロナでさらに少なくなっています。改めて仕事を離れた付き合いも大事にして、ワンチームの結束を深めていきたいですね」

これからも「モノづくり」「マチづくり」「ヒトづくり」に挑戦していきたいと思います。

▲社長とともにチームを引っ張る小林常務

「トキ、メイク、マチ。」へ挑戦

ビルの中空を横に走る剥き出しの分厚い梁。あえて化粧をせず、建築当時の姿を現している。

東京五輪が開かれた1964(昭和39)年に完成した旧前橋信用金庫本社ビルはリノベーション工事を施され、2022(令和4)年、しののめ信用金庫前橋営業部ビルに生まれ変わった。新築とリノベ、60年近い時を経て工事を担ったのは小林工業だった。

「梁は杉板の型枠の跡が残り、荒々しく、たくましく感じた」。工事長の秋山剛志さんは天井を剥がし隠されていた梁との“初対面”をこう振り返る。

鉄筋コンクリートの梁の中に鉄骨を入れて強度を高め、柱のない空間を実現した工法は当時、最先端だった。「近年のような建設機械のない時代、あれほどの量のコンクリ-トを打つのは相当の労力がいた。現場の苦労、意気を感じ、建物を壊すことなく自分たちの手で蘇らせられることに喜びを感じた」と先輩に畏怖の念を抱く。

長い歴史を誇る建設業者として、確かな足跡を残してきた。古くは上毛倉庫や前橋測候所、最近ではGメッセ群馬や前橋赤十字病院の建設に携わった。

歴史を支えたのは進取の精神で磨いた技術力と創業以来、守り続けた社是「誠実」の心。

創業140周年の2020年、10年後になりたい姿を「トキメイク2030」と名付けたビジョンに記した。150周年の記念の年に向け、社員全員がワンチームで挑戦する。

▲1964年に完成した前橋信用金庫本社ビル

▲リノベーションして蘇ったしののめ信用金庫前橋営業部ビル(撮影・千葉正人)

小林工業

小林工業 1880(明治13)年創業。小林組を経て1944(昭和19)年、前橋土建工業を設立。1966(昭和41)年、本社を現在地に建設、小林工業に改称する。建築、土木、住宅の総合建設業。

小林工業歴史

1880(明治13)年
前橋市芳町(現三河町)で小林要作が建設請負業を創業
1918(大正7)年
小林武四郎が土木建築を継承
1920(大正9)年
名称を小林組とする
1923(大正12)年
関東大震災に際し内務省の要請にて都内の応急工事に従事
1927(昭和2)年
前橋市田中町(現表町)に製材工場を開設
1940(昭和15)年
軍建協力会社に指定され陸軍関係の工事に従事
1944(昭和19)年
企業整備令により前橋土建工業(株)を設立
1945(昭和20)年
解除により、前橋土建を小林武四郎が社名を継承
1947(昭和22)年
前橋木工(株)を設立
1956(昭和31)年
道路部を設けて舗装工事を開始
1966(昭和41)年
前橋市表町2-11-8に社屋を移転し、小林工業(株)とする
1968(昭和43)年
傍系会社東瀝青(株)(現群馬アスコンセンター(株))を共同設立
1971(昭和46)年
小林秀雄が社長に就任
1973(昭和48)年
埼玉営業所(現埼玉支店)を開設、(株)小林ハウジングを設立
1980(昭和55)年
創業100周年記念開催
1983(昭和58)年
小林昌夫が社長に就任
1984(昭和59)年
(株)リフォームコバヤシを設立
1995(平成7)年
土地活用「夢」システムを商品展開、県央アサノコンクリート(株)共同設立
1996(平成8)年
JPシステム工法を商品展開
1997(平成9)年
小林要一が社長に就任、Yess建築を商品展開
1999(平成11)年
ESCOサービスを開始
2000(平成12)年
創業120周年記念開催、優渾を商品展開
2001(平成13)年
ISO9001認証取得
2004(平成16)年
スーパーサブリースを商品展開
2006(平成18)年
ウッドチップ保水平板「クール上手」を発売開始
2007(平成19)年
ASJ前橋スタジオを開設
2008(平成20)年
住金システム建築を商品展開
2010(平成22)年
創業130周年記念開催、住宅新ブランド「Sae(さえ)」を商品展開、時計台を寄贈
2011(平成23)年
BCP(事業継続計画)の取得
2012(平成24)年
前橋市エコ事業所の認定
2013(平成25)年
本社事務所に太陽光発電システムの設置
2014(平成26)年
AED(自動体外式除細動器)の設置
2015(平成27)年
創業135周年記念開催、住宅新ブランド「Chocolat!(ショコラ)」を商品展開、エコアクション21認証登録
2016(平成28)年
PanasonicリフォームClubグランドオープン
2020(令和2)年
創業140周年記念開催
2021(令和3)年
小林祐介が社長に就任

 

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