【前橋まちなか新聞▶︎】いい味出てます 鶏ガラと人がら

夜の歓楽街を一段と明るく照らす赤提灯に目を奪われた。昨年12月にオープンした深夜営業のラーメン屋「呑龍ラーメン 本店」だ。定番のラーメンは塩と醤油の2種類。鶏ガラベースのスープにストレートの細麺がよく絡み、深夜の身体にすっと沁み渡る。サイドメニューも充実しており、ほろほろになるまで煮込まれた牛すじ煮込みや、フルーティで飲み心地の良いオリジナルのクラフトビールも必見だ。店名の由来を店主・内山さんに尋ねると、どこか懐かしく人情溢れる昭和レトロな飲み屋街「呑龍横丁」への敬愛の意を込めたと言う。実は内山さん、まちなか新聞の第9回で紹介した「中華そば ほんこん」のマスターの息子でもあるのだ。前橋ローカルを愛し愛されたマスターとそのお店だったが、惜しまれながらも昨年暖簾を下ろし14年の歴史に幕を閉じた。「1人で走り続けた父は凄い。常にお客さんの事だけを考え日々試行錯誤していた。」と、少し照れ臭そうに父を誇る内山さんもまた、地域を活気づけるべく日々奮闘している。この街の赤提灯が灯る店は街中を活気づけているに違いない。

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