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「写真家・長瀬正太の視線vol.9▶︎」春はもう…すぐそこに。

2023.02.02

「写真家・長瀬正太の視線vol.9▶︎」春はもう…すぐそこに。

今回の写真は前橋市南町にあります「市之坪公園」と前橋市江田町にあります「鏡神社」の河津桜のマクロ写真です。

撮影をしたのはなんと2020年2月の13日と22日。まだまだ寒風吹きすさぶ冬の終わりといった頃でしたが、そんな手がかじかんでしまうような時期にも河津桜はけなげに花を開き始めてくれていました。

私は特に、この咲き始めの頃の河津桜が大好きなのですよね。

なぜかと言いますと…ちらりちらりと咲いているその姿が可愛い、というのはもちろんありますが、なんといっても咲き始めの花が少ない時期の方がマクロレンズ撮影がしやすいからなのです。

たくさんの花をつける桜の場合、満開の状態で写真の中にたくさんの花があると見てくださる方に感情移入をしてもらいにくくなります。ですが、咲きはじめの桜であればパッと見てもピントを合わせた花が主役だと分かりやすく、その花の表情や感情までもが伝わるようになります。

(今回掲載されている写真もそのように伝わって下さっている、と信じております 笑)

さらに、昨年の記事では「雨上がりを狙うと花見のお客様が少ないので撮りやすい」とお伝えしましたが、この咲き始めの時期の河津桜も非常に鑑賞者が少なくて撮りやすいのですよね。

そんなちょっとしたコツではありますが、マクロ撮影をするしないに関わらず一番寒い時期を乗り越えた2月に咲いてくれる桜が市内にあることを知っていただくだけでも、なにかこう心がほっこりとして貰えたらなんて思います。

 


<こちらご参考までに>

撮影時間:2月中旬午後3~5時頃 絞り値:f/2.8~4.8(全て開放値) SS:1/30~400” ISO感度:100~800

TAMRON90mmマクロレンズ&70-200mmズームレンズ+NiSiクローズアップレンズ 手持ち撮影

写真家 長瀬 正太(ながせ しょうた)

1975年、大阪府生まれ。現在、前橋市を拠点に活動している。心温まる草花のマクロ写真や絵画のようにも見える風情ある風景写真を撮影。国際的な写真フェスティバルへの招待や国内での企画展示も多く、繊細な和紙印刷技術に定評がある。打上花火を独自の撮影法でとらえた「火の鳥写真」など新しい表現にも挑戦している。
■URL:https://shotanagase.myportfolio.com/
■火の鳥写真:https://shotart.myportfolio.com/
■Twitter:https://twitter.com/syouta0002