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ジンズ東京本社が受賞
ドイツのiFデザインアワード
2025.03.12

ジンズホールディングス東京本社(千代田区神田錦町)が世界三大デザイン賞の一つ、ドイツの「iFデザインアワード2025」アーキテクチャー部門を受賞した。「美術館×オフィス」を目指して2023年5月、9階建てのビルを大胆にリノベーションした建物。ジンズ第2創業の拠点としている。
カフェ、ギャラリ-、サウナ
ジンズHD東京本社は前橋市内でも実績のある建築家、高濱史子さんが設計を担当、アートを金沢21世紀美術館長の長谷川裕子さんが監修するなど、各分野の専門家のアイデアを結集して造り上げた。
注目は5階に置いた植物の力で室内の空気を浄化するろ過システム。ガラスのケースを中心に収めた熱帯植物が汚染物質を根と葉で吸収、分解する。

1階は系列の「ONCA COFFEE(オンカ コーヒー)神田店」。2階は自由に使える「HARAPPA(原っぱ)」で床から折り畳み式の椅子を取り出すと、最大200席を確保できる。

商談室を設けた3階はギャラリーを併設。4階はスタジオ、5階から8階までがオフィスとなる。大きな吹き抜けを設け、階層が分かれるスタッフの物理的、心理的な分断を解消している。
最上階の9階は従業員用サウナ。仕事後だけでなく合間に利用して「整う」こともでき、新たな気分で仕事に向き合えると好評だ。

2年ぶり4度目のiFデザイン賞
iFデザイン賞はハノーバーを本拠地とするiFインターナショナルフォーラムデザインが主催、1953年に創設した国際的なデザイン賞。ドイツのレッドドット・デザイン賞、アメリカのIDEA賞と並び、世界三大デザイン賞とされる権威ある賞。
今回は131人のデザイン専門家が、66カ国・地域から集まった1万1000件の応募デザインを審査した。ジンズHD東京本社は常識にとらわれないオフィスのあり方や従業員のクリエイティビティを刺激する空間であることが高く評価された。
ジンズは2021年にプロダクト部門で ジャスパー・モリソン氏と協業したアイウエア「New Normal」、インテリア・内装部門で建築家、石上純也氏が手掛けた「ジンズ上海環球金融中心店」、2023年にアーキテクチャー部門で「ジンズパーク前橋」がそれぞれ受賞している。

田中仁CEOは「設計を担当された高濱さん、的確なアドバイスやクリエイティブなアート提案してくださった長谷川さん、そしてこのプロジェクトに関わったすべてのみなさまに、心より感謝申し上げます」と喜びの声をフェイスブックで綴っている。