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GUNMAアトツギ部が中間発表会
「群馬に追い風が吹いている」

2023.12.06

GUNMAアトツギ部が中間発表会
「群馬に追い風が吹いている」

家業を親や親戚から継承する若手後継者を支援する群馬県の「GUNMAアトツギ部」の中間デモデイ(成果発表会)が12月6日、県庁32階の官民共創スペース「NETSUGEN」で開かれ、メンターから指導を受けてきた4人が新規事業への取り組みや新商品開発について現状を発表した。

渓流魚輸出、和菓子、食器、交通

発表したのは観賞用渓流魚の輸出、イワナのイクラのブランディングと増産を目指している、あづま養魚場の池田駿介さんら4人。

アトツギ部は親族間での事業承継を円滑にし、若手経営者の柔軟な発想を事業化するため、専属のメンターが付き、伴走型の支援にあたる制度。応募のあった事業者を10月から支援している。

来年3月に最終デモデイを実施する予定で、メンター以外の有識者から助言を受け、ブラッシュアップにつなげるため、中間デモデイを開いた。

▲わらび餅の販路拡大で熱弁する片桐翔太さん

▲器でイノベーションを起こすと話す吉村聡さん

▲交通とITの融合を訴える加藤公慶さん

▲渓流魚で改革を狙う池田さん

4人の現状報告を受け、3人のゲストレビュワーが感想や助言を話した。

システム開発のクライム(前橋市)の金井修社長は「事業はまず、何のためにという目的意識、いわゆるビジョンが何より大切」と指摘。「このビジョンがしっかり定まっていないと、賛同する人(=社員)も集まらないし、顧客も魅力を感じないと考える。さらに、このビジョンがあって初めて中期事業計画や今年の売り上げ目標など、細分化した目標が設定可能になり、ないがしろにしてはいけない」とビジョンの重みを強調した。

群馬を拠点にビジネスを展開することに関して、「いま追い風が吹いている。災害が少ないメリットに着目し、『都心の一極集中型』から『安全で都心に近い環境』を求める風潮がある。つまりいままで縁のなかった企業との繋がりが新たに生まれる可能性が高まり、新規事業立ち上げ・事業イノベーションをはかるにはとても良いタイミングである」と地場で事業を続ける後継者にエールを送った。

▲ビジョン策定の重要さを訴える金井社長

▲後進の経営者に助言する大川聡社長