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めぶくグラウンド株式会社を設立
「デジタルグリーンシティ」へ官民共創
2022.09.30
デジタルの力を利用して新しい街づくりを進める「めぶくグラウンド株式会社」が誕生する。前橋市と市内を拠点とする8事業者が出資する「官民共創会社」。まえばしIDから名称を変えた「めぶくID」の発行とデータ連携基盤の提供により、共助型未来都市「デジタルグリーンシティ」の実現を推進する。10月6日に設立、代表取締役社長は前橋商工会議所会頭の曽我孝之氏が就任する。
「めぶくID」10 月下旬に発行
マイナンバーカードを活用しためぶくIDを使い、医療・福祉、教育、公共交通といったさまざまな公益、準公共、民間サービスを支援する。IDは10月下旬に発行する予定で、29、30日に開かれる「前橋BOOK FES」がサービス提供の第1号となる。
企業理念に「誰一人取り残されることなく、Well-Being(幸福)を享受することができる社会の実現」を掲げ、顔認証を活用することでスマートフォンを持っていない人もサービスを受けられるようにする。
懸念される個人情報の流出には、データ提供者の意思と利益を守る「データガバナンス委員会」を設置し、対策を徹底するとしている。
本社となるアクエル前橋内で9月30日に開かれた記者会見で、筆頭株主となる前橋市の山本龍市長は「前橋を、日本を未来に導いてくれる。志を共にする仲間を募って、社会を動かしていきたい」と挨拶、新たな出資を求めた。
10月で商工会議所会頭を辞任する曽我氏は「住みたい街、住んでよかった街にしたいとずっと願っていた。産学官金が一つになって同じ思いで事業展開する。さらに充実した組織にしたい」と総括した。
前橋市で官民連携が進んだことに対して、発起人で取締役となる田中仁氏は2016年に策定したビジョン「めぶく。」が大きな契機になったと指摘、「人の本気が多くの人を巻き込んでいる。前橋の元気が日本全体の元気になることを願っている」と訴えた。
株式会社とした理由について、同じく発起人・取締役の福田尚久氏は「実証実験なら協議会でいいが、実走する、本気でやるためセキュリティー体制がしっかりした株式会社という形態をとった」と説明した。