study
学びたい
「おとなの難聴を語るCafe」
中央通り「コーヒーハウス シープ」で開催
2022.09.27
「聞こえにくい」ことの生きづらさを想像したことがありますか―。第1回「おとなの難聴を語るCafe」が「コーヒーハウスシープ」で開かれた。同Cafeは難聴の多様さについて情報発信し、個々に合った支援を得られる社会を目指して定期的に開催される。次回は10月16日(日)。生まれつきの難聴で、同Cafeを主催する今井希理子さん、会場であるシープのマスター、中嶋有亮さんの思いと、第1回の様子をお伝えする。(取材/柁原妙子リポーター)
「不自由なく動けるし、問題なく生活できている」という誤解
「グレーの色の濃さが無限にあるように、難聴者も一人ひとり全部違う状態だということを知ってほしい。助けが必要な時には個々に合った支援を得られる社会を実現したい」。今井さんは難聴カフェを開いた理由をそう語る。
第1回の参加者は年代も背景も多彩。受け持ちの児童の中に難聴者がいるという小学校教員。チラシを見て電車と自転車で駆け付けたという「桐生中途失聴・難聴者の会」の会長。飲食店の支店長に就きながらも難聴を理由に自ら退いた人。情報通信機器の会社で働く難聴の青年と、その母親で要約筆記者を目指している人。中央通り商店街で働く手話を勉強中の人。患者の中に難聴者がいるという病院勤務の作業療法士。
難聴者と健聴者が意思疎通を図れるよう、「コミュニケーション支援アプリ」を使って音声を文字に変換。それを参加者全員に見えるよう、プロジェクターで壁に映しながら会は進められた。
まず、それぞれがこの会に参加した動機を紹介し、難聴者が社会で困る場面やそれに対する思いを話し合った。どの話題でも最後に着地するのは、今井さんが心に抱いてきた思いと同じだったのは驚きだ。
後半は、今井さんのプレゼンテーション。この会に懸ける思いや、健聴者とのコミュニケーションで誤解を生まないように工夫している点などを紹介した。
「誰一人取り残さない社会」を、マチナカから
今井さんは中嶋さんのコーヒーハウスの常連の一人。ある時、彼女が何気なく難聴を語る会を開きたいと話すのを聞いて、中嶋さんはそれなら自分の店でやろうとすぐに企画した。
「難聴は、今井さんのように生まれつきの人もいれば、生育途中や成人以降になる人もいる。加齢とともになる人が多いことからも、みんなが自分ごととして考えなければいけない問題だと思う」と中嶋さん。「難聴者は普通に街で暮らしているのだから、街中にある普通のカフェでこの会をやることに意味がある」と話す。
第2回「おとなの難聴を語るCafe」
日時 10月16日(日)
15時〜17時30分
場所 コーヒーハウスシープ
費用 ワンドリンク制(500円)
申し込みは下記のホームページから。
申し込み先
コーヒーハウスシープ
住所 | 前橋市千代田町2-7-14 anomira2階 |
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ホームページ | https://www.sheep-coffee.shop/ |