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学びたい

あなたが救える命がある
前橋市消防局普通救命講習体験レポート

2022.09.04

あなたが救える命がある
前橋市消防局普通救命講習体験レポート

毎年9月9日は救急の日。1982(昭和57)年に制定され、今年はちょうど40年になる。救急の日を含む前後1週間を救急医療週間としており、9月4日から10日まで。あなたが誰かを救う立場になったときのことを学んでみてはどうだろうか。市民が応急処置を学べる前橋市消防局の普通救命講習に参加した。(取材/柁原妙子リポーター)

AEDを使えるようになる

前橋市消防局に男女20人が集まった。講師は前橋市消防局救急課救急企画係の6人。

「みなさんは講座が終われば心肺蘇生が出来るようになります。AEDが使えるようになります。必要とされる場面に直面した時、勇気を持って行動して」とこの日の主担当、金子勤さんが参加者に訴えかけ、講義が始まった。

▲胸骨圧迫のポイント

▲人工呼吸は口元に布を被せて

まず、応急手当ての重要性、心肺蘇生法について全員で聴講する。

3グループに分かれて胸骨圧迫(心臓マッサージ)と人工呼吸を練習。胸骨圧迫は人体模型を使い、1分間行った。心肺蘇生法の講習を数回受けた経験があるが、毎回、何かしらポイントを忘れている。特に胸を押したあと、しっかり戻り切るのを待つのを忘れがちで、今回も講師の声掛けで思い出した。

救急車が来るまでにできること

AEDの使用方法の説明の後、人体模型とAEDの訓練器を用いて心肺蘇生を行う。「周囲の安全確認→反応を確認→周囲の人を呼び119番通報とAEDの確保を依頼→呼吸を確認→胸骨圧迫を開始→AEDを使用→胸骨圧迫を再開」。これを1人で行うのは結構大変だ。

▲AEDは電源を入れるのを忘れずに

AEDの電極プラグの差し込み忘れや電源の入れ忘れが散見されたが、失敗はきっと本番で生きるはず。

金子さんが「2人で登山中に1人が心停止を起こしたら、もう1人はまずどうすべきですか」という難しい問題を会場に問う場面があった。答えは「すぐに通報して助けを呼ぶ」。傷病者を病院に運べなければどうしようもない。

最後に止血法と気道異物除去法について聴講し講師の実演を見学。修了証が交付された。

▲止血法。身近にある物も利用する

▲異物除去のために行う背部叩打(こうだ)法

講習は毎年4月を除く月1回の合計11回。日曜、祝日に開く。詳細は下記のHPを参照。

 

前橋市の救命講習案内