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【実食ルポ】
ドレッシング選手権最高金賞に輝く
元「磯春松」料理人、関口さん渾身の味
2025.04.17
2023年に閉店した前橋・広瀬川沿いの海鮮居酒屋「磯春松」。料理人として腕を振るっていた関口主税さんが、ドレッシングの職人に転身した。「春乃屋」という屋号で、水を少しも使っていないにんじんドレッシング、新玉ねぎドレッシング、やよいひめドレッシングなど次々とヒット作を飛ばしている。日本野菜ソムリエ協会主催のドレッシング選手権で最高金賞にも輝いた。関口さん渾身の味を実食した。
(取材/阿部奈穂子)
めっちゃ美味いとマツコさん
高さ20㌢の細長い容器に入った「水を少しも使っていないにんじんドレッシング」。関口さんが代表を務める春乃屋が2022年に販売開始した商品で、いま売れに売れている。辛子色に近いオレンジ色で、見るからに濃厚そう。
カネコ種苗が開発した甘みの強いニンジン「ひとみ五寸」「あけみ五寸」を長時間ローストし、玉ネギ、米油、穀物酢を加え、隠し味にこだわりの味噌や醤油を使っている。「どうしてこんな作り方にしちゃったんだろう、と思うほど手間がかかっています」と関口さん。
▲にんじんドレッシングをサラダに
朝採りのレタスとトマト、茹でたアスパラ菜を皿に並べ、早速、かけてみた。
なんてまろやかなんだろう。ドレッシングというより野菜のクリームのよう。
ニンジンのえぐ味はまったく感じない。味噌を使っているせいか、和のテイストが引き立っている。初めて出会う味だ。
ドレッシングに力があるので、野菜だけでなく、豆腐や茹でた肉にも合いそう。
▲にんじんドレッシングと最高金賞の賞状を持つ関口さん
「野菜嫌いだった子どもたちに、どうしたら美味しく食べてもらえるかを考えました」。「磯春松」時代に考案したオリジナルレシピをブラッシュアップし、奥様、あゆみさんや3人のお子さんたちの意見を聞きながら試作を繰り返し商品化した。
努力が実り、2024年、日本野菜ソムリエ協会が主催するドレッシング選手権で、63商品の中から最高金賞に選ばれた。続いて、TBSテレビ「マツコの知らない世界」で取り上げられた。
「なにこれ、めっちゃ美味い」。マツコさんの驚きの声はいまでも忘れられない。
▲マツコの知らない世界で絶賛された
地元に根差し愛されたい
渋川市にある自宅の裏手にプレハブを建て、奥様と二人でドレッシングづくりに励む日々。
2023年に発売された「水を少しも使っていない新玉ねぎドレッシング」も食べてみた。前橋「良農園」の美味しい新玉ネギをたっぷり使ったドレッシング。
こちらも限りなくクリーミー。ニンジンよりも、いい意味でクセがなく、万能に使える感じがする。隠し味のカシューナッツがほのかに芳ばしくて美味しい。
▲発売されている3つのドレッシング
今年は新たなドレッシングが仲間入りする予定。「新ショウガ、春菊、トウモロコシのうちのどれか」という。
素材は極力地元のものを使い、子どもも大人も安全に食べられるよう無添加が基本。「これからも地元に根差して愛されるよう、頑張っていきたい」と話す。
春乃屋のドレッシングは「道の駅まえばし赤城」の農畜産物直売所「Akagi FarmLife」で手に入る。にんじん(210㍉㍑)、新玉ねぎ(210㍉㍑)は870円、やよいひめ(190㍉㍑)は1000円。
問合せ先
春乃屋
- お問合せはこちら
- 0279-26-3609
| 住所 | 渋川市中郷598-84 |
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