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敷島公園近くにポテト料理店 
北海道出身の田中さん夫妻が17日開業

2023.08.15

敷島公園近くにポテト料理店 
北海道出身の田中さん夫妻が17日開業

ほくほくのキタアカリを使ったポテトサラダやフライドポテトを余市ケルナーに合わせてどうぞ。北海道出身の田中俊哉さん(33)、亜実さん(33)夫妻が8月17日、敷島公園近くにポテト料理をメーンにしたダイニングバー「エメ・ポテト(Aimer potate)」を開く。「北海道と群馬をつなぐ場所にしたい」という田中さん夫妻に話を聞いた。(取材/阿部奈穂子)

キタアカリの美味しさ生かす

ベージュと茶色で統一されたシックな店内。「以前、焼鳥屋だった和の空間を、2ヵ月かけて自分たちで改修しました」と俊哉さん。

営業は当初、試運転として木、金、土曜の17時から22時のみ。「北海道が原産のジャガイモ、キタアカリの美味しさを伝えたい」と、ポテト料理をメーンに展開する。

▲店内の改装は、前橋市青柳町「THA HAPPY CURRY」のオーナーで札幌市出身の森明広さんも協力

「オリジナルポテトサラダ」は器の中に、茹でたジャガイモ丸々1個とゆで卵1個、ベーコンが入り、マヨネーズときび砂糖がトッピングされている。「スプーンとフォークで好みの具合につぶして混ぜてお召し上がりいただきます」と亜実さん。

温かいマッシュポテトの上に温かいソースをかける「ポテトクリーム」は、なめらかな食感が魅力だ。ほかに手作りのニョッキや手割りのフライドポテトなど、ジャガイモ好きにはたまらないラインナップになっている。

 

▲手割りのフライドポテト~ガリバタソース

▲ポテトクリーム~カレーソース

前橋の農家との出会い

当初、ジャガイモは北海道から直送してもらう計画だったが、送料が高くて毎回は無理。県内で道産のキタアカリと同じように、甘みがあってホクホクのイモを探し回った。しかし「キタアカリを作っている農家さん自体が少ないのです」と亜実さん。

「これは違う」「なめらかさが足りない」。試食を繰り返した。

そんなとき、知人から紹介されたのが前橋市飯土井町の、ある農家。「畑を見に行き、とてもきれいなのに驚きました。キタアカリも道産のものに負けないくらい美味しかった」と俊哉さん。その場で、契約したという。

▲木製の扉が印象的な店構え

故郷よりも群馬を選んだ理由

北海道出身の夫妻が群馬に来たのは2021年。「就職は二人とも東京。でも都会で働くことに疲れてしまって」と亜実さん。

そんなとき、知り合いから「渋川市で古民家バルの店長をやらないか」という話が来た。群馬の土地勘はなかったが、「飲食の仕事には昔から興味があった。思い切って夫妻で新しいスタートを切りました」と俊哉さん。

お店は繁盛した。「群馬は人情に厚い人が多い。いろんな面で助けてもらいました」と声を合わせる。

しかし、オーナーの都合で翌年、閉店。故郷の北海道に戻ろうかとも考えたが、「この地で出会った人々との縁をつないでいたかった。夫婦でできる規模の小さな物件を借りて、お店を開こうと決めました」と亜実さんは言う。

店名「エメ・ポテト」のエメ(Aimer)はフランス語で「愛」の意味。「群馬の人に、ポテトで愛を返そう」という思いを込めた。

▲田中俊哉さん、亜実さん夫婦

アルコールは、余市ケルナーなど北海道のワインを用意。店の一角ではお土産用に北海道・岩見沢市の「ノースファームストック」のサイダーや北海道山ワサビソース、ハスカップジャムを販売する。

「最初は欲張らず、週3日、ディナーだけの営業。軌道に乗ってきたらランチタイムやテイクアウトも始めたい。お客様と一緒に、ジャガイモ掘りなどのイベントもできたらいいですね」。若い夫婦は夢を膨らませている。

▲パッケージもおしゃれなノースファームストックの商品

▲皮つきフライドポテト~ベーコンエッグのせ

店舗情報

エメ・ポテト

お問合せはこちら
027-215-1538
住所 前橋市上小出町2-1-4 メゾンエリカワ1階
営業時間 17 時~22時
定休日 日、月、火、水曜