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遊びたい
劇場で良質な映画を観てほしい
「こどもシネマハウス」スタート
2023.04.18
上映中も出入り自由、声を出しても大丈夫。まちなかにある映画館「前橋シネマハウス」で4月から土、日曜に始めた「こどもシネマハウス」。幼い子供たちに、映画館で映画を観る楽しさを知ってほしい、という支配人で2児の父、日沼大樹さんの思いから生まれた。これからどんな作品を子供たちに届けていくのか、日沼さんに聞いた。
商業映画や流行りのアニメではなく
――なぜ、こどもシネマハウスの取り組みを始めようと思ったのですか。
大きな理由は2つあります。1つは「子供がじっとしていられないから映画館に連れていけない」という親御さんの声をよく聞きます。でも、映画館という特別な空間や大きなスクリーンで見る映画の楽しさを幼いころから知ってほしかった。親御さんのストレスがないよう、上映中の出入り自由、声を出したり、赤ちゃんが泣いたりするのもお互い様としました。
もう1つは、シネコンでかかるような流行のアニメや商業映画ではなく、本当に子供に観てほしい良質で厳選した映画を世界中から集めて上映したかった。2年前から考えていた企画です。
――4月からスタートした理由は?
前橋シネマハウスには2つ劇場があり、小さい方の劇場をこどもシネマ用にと考えていたのですが、35㍉フィルム用映写機しかなくて…。デジタル上映のできるプロジェクターを1年前に注文し、それが3月にやっと納入されたのです。スイス「バルコ社」製の最新型プロジェクターで美しく高いクオリティ―の映写ができます。
――満を持してという感じですね。4月の作品は『パディントン』と『パッフィン・ロック』です。
『パディントン』はパート2がめちゃくちゃ良いんですよ。それを今後上映することを想定し、まずはパート1を観てもらおうと思いました。言葉をしゃべるクマがなぜパリにいるのか、人間の文化をどう理解していくのか、子供も大人も楽しめる映画です。
『パッフィン・ロック』はアイルランドのアニメ。かわいい絵とかわいい動きで、言葉がわからない赤ちゃんにも喜んでもらえます。テレビドラマを数回つなげて1時間の作品にしているため、長編を観るのが厳しい、という子供にも向いています。
「面白かった」「また来たい」の声
――それぞれ土日曜の1回上映ですね。子供たちの反応はいかがですか?
観終わったあと、目をキラキラさせながら「面白かった」「楽しい」「また来たい」って言ってくれるんです。子供は素直だから思ったことをそのまま口に出してくれます。「映画館に来るのは初めて」という子がとても多かったのにも驚きました。
――暗くて怖がったりしませんか?
最初のうちはフル暗転は止めようかと思っていたのです。でも心配無用でした。暗い方が落ち着いて鑑賞できるみたいです。
――上映作品は毎月変わるのですか?
毎月変えていきます。5月は動物好きにぴったりの『日本列島生き物超伝説 ダーウィンが来た!』。6月は『長くつ下のピッピ』を上映します。
長くつ下のピッピはスウェーデン人の女性作家が、重い病で入院している娘を元気づけるために書いた作品。明るくて好奇心旺盛な主人公のピッピを観ているだけで、元気をもらえるし、この子と友達になりたいと誰もが思うはず。
アイルランドの伝説を映画化した『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』『ウルフウォーカー』は私のいち押しなので、近いうちに上映スケジュールに入れたいと思います。
――鑑賞料金が安いのもありがたいです。
3歳未満は無料、中学生以下は500円、高校生以上は作品によって500円~1000円という値段設定にしました。何度も気軽に足を運んでもらいたくて…。10人以上集まれば貸し切り上映もしています。保育園や幼稚園、学童保育などで「散歩の予定だったけれど、雨になったので映画を観に行こうか」なんて使い方をしてもらえるとうれしいです。
問合せ先
前橋シネマハウス
- お問合せはこちら
- 027-212-9127
住所 | 前橋市千代田町5-1-16 |
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定休日 | 火曜 |
ホームページ | https://maecine.com/ |