interview
聞きたい
【聞きたい角田さん3▶︎】
アーティストとのコラボ 実店舗で新たなステージへ
2021.12.06
多発型脱毛症で髪の毛を失ったことから、ヘッドスカーフを開発した角田真住さん。さまざまな色や柄を取り揃え、髪が無くてもおしゃれを楽しめる提案をする。群馬県産シルクを素材に、自ら工業用ミシンを使い、一品一品手づくり。それにより、少量多種の生産が可能に。現在はネット販売がメインだが、2022年春には前橋のまちなかに実店舗「LINOLEA(リノレア)」を構える。
―縫製会社での修業を経て、2020年、リニューアルオープンをしました。
「はい。自宅に工業用ミシンを購入して、20種類の色、柄のヘッドスカーフを新発売しました。縫製会社頼みではなく、自分でつくれば好きな柄、好きな形を1個から商品にできる。
スタンダードで無難なものだけでなく、思い切った柄や、新しい形にも挑戦できます。これは大きな収穫でした。事業が一気に広がったのです」
―アーティストとのコラボレーションも始めたそうですね。
「染色アーティストの大竹夏紀さんとコラボして限定スカーフを作成したとき、アートの持つ力を実感したのがきっかけです。続いて、前橋市在住の画家、中林可寳 さんや、自らも脱毛症のドットマンダラアーティスト、中野亜美さん、ヨーロッパでアーティスト活動を繰り広げていた岡田さやかさんらにお願いし、ヘッドスカーフ用に作画していただきました。
これからも様々なアーティストとコラボし、ヘッドスカーフの新たな世界を展開していきたいですね」
―2022年春には、前橋のまちなかに実店舗を計画中とか。前橋を選んだ理由は?
「伊勢崎に住み、桐生で起業した私が前橋に実店舗を構えるのは不思議かもしれませんね。私の原点は、前橋の群馬イノベーションスクール(GIS)です。GISの先輩方のサポートのおかげでいまがあります。
前橋は新参者を受け入れる風土や、助け合うコミュニティーもある。前々から店舗を構えるなら、前橋と決めていました」
―どんな店舗になるのでしょう。
「ミシンで縫製する姿が見えるガラス張りのアトリエ兼ショップを考えています。ヘッドスカーフの販売はもちろんですが、髪を失った女性たちにさまざまな美容情報を届ける場所にしたい。
例えば、アートメイク、ウィッグ、下着など。どんな状況でもおしゃれを楽しんでほしい、というメッセージを発信できればと思っています。
脱毛症や抜毛症で悩む女性の雇用を生みだせれば最高です」
つのだ・ますみ
1977年10月、伊勢崎市生まれ。前橋女子高-東京水産大学卒。県内の水産会社勤務を経て、2015年、「群馬イノベーションアワード」ファイナリスト。2016年、ヘッドスカーフの「アルモニア」創業。
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