interview
聞きたい
【前橋女子高新聞部が福田尚久さんに聞く▶︎1】
なぜデジタル田園都市に前橋が選ばれたの?
2023.04.03
「前橋がデジタル田園都市になるって」「何それ?」「めぶくIDが必要らしいよ」「何それ?」。前橋市で何やら急速に展開するデジタル化。いろいろな「?」を前橋女子高新聞部が前橋市のデジタル部門のアーキテクト(中核人材)である福田尚久さんにインタビューした。記事の執筆、編集も部員が行った。3回シリーズでお届けする。
秋山桃子さんの質問
ーデジタル田園都市国家構想推進交付金は全国で27の自治体に配分されることになっています。そこに前橋市も含まれていますが、なぜ前橋市が選ばれたのでしょうか?
27都市のうち、6都市と21都市でタイプが分かれていて、前橋は6都市の方に選ばれています。その6都市は、他の都市のモデルとなる都市です。6都市の中でも1番予算面について評価されたのが前橋市です。ですのでデジタル田園都市国家構想で言うと、前橋市は他の都市よりも頭一つ分上にでています。
デジタル田園都市国家構想は実装できなければいけないのですが、今までは実験ばかりでした。スマートシティについての実験は全国のあちこちで繰り返してきたけれど、実装となると様々なところでコンフリクト(衝突)が生まれます。それをクリアし、実装できる都市でないといけない。前橋はそれを突破することができた。前橋市が選ばれた理由としてはそこが1番大きいです。
ー現在、アクエル前橋にデロイトトーマツグループが入っていますが、グローバル企業が前橋に拠点を置いたのはなぜでしょうか?
前橋は先ほどの6都市の中でも一番注目されていて、そこに参画したいという人が集まっている。視察なども週に何件も来ている状態です。前橋をデジタル面で1番の都市にしたいと考えたからではないでしょうか。
依田望さんの質問
ースマートシティーへの変革が進む中で、子どもや高齢者などのIT弱者が取り残されていく心配もあるのですが。
僕の感覚からするといま、スマホを使いこなせている人のほうがおかしい。そのぐらいいまの仕組みは複雑です。さまざまなサービスが乱立し、それぞれに違ったIDを持つので、自分で管理するのが難しくなっています。そこで前橋が開発したのが「めぶくID」です。めぶくIDは、一つのIDでたくさんのサービスを利用できるので簡単で便利。誰もが使いやすいシステムとなっていくでしょう。
ースマホを持っていない方もいます。スマホを使わないという選択肢は残されているのですか。
デジタル=スマホと考えないほうがいい。めぶくIDは最終的には、スマホからだけではなく顔認証や静脈認証などから使えるようになることを目指しています。スーパーに行って買い物をしたり病院に行って診察を受けたりするなどの半径5キロ以内の活動は全部顔認証だけでできるようにしたい。そうすれば、緊急事態にも役立つ仕組みになります。
例えば、めぶくIDがあれば、誰かが道端で倒れて救急車で運ばれだ時に、その人にアレルギーや持病があるかなどの情報がすぐに分かる。スマホなしでもより便利で個人に最適化したサービスを受けることを可能にするのが、めぶくIDです。
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