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杉本真維子さんの詩の世界
朔太郎賞受賞まで足跡たどる

2024.06.02

杉本真維子さんの詩の世界
朔太郎賞受賞まで足跡たどる

第31回萩原朔太郎賞を昨年9月に受賞した詩人、杉本真維子さんの企画展「わたしは、にんげん、といいます 仲良くできますか」が6月8日、前橋文学館で始まる。受賞作「皆神山」に収録された24篇に紡がれた言葉の意味するものを深掘りするとともに、杉本さんの創作の足跡をたどる。開会日は入場無料とし、杉本さんのトークショーを行う。9月23日まで。

萩原朔美さん夫妻が朗読

企画展では杉本さんが紙芝居を描いていた幼いころ、詩を書くようになった小学生時代、詩人としてデビューしてから朔太郎賞を受賞するまでを振り返る。

4つの詩集とともに、杉本さんが書き下ろした初公開の散文も含め、150点の資料を展示する。文学館特別館長の萩原朔美さん、玲子さん夫妻が「皆神山」の9篇を朗読する映像も紹介する。

▲萩原朔太郎賞を受賞した「皆神山」

▲杉本さんのポートレート

杉本さんが「皆神山」について語るトークショーは6月8日15時から、2階企画展示室で行う。予約は不要。

このほか、小石を観察して詩をつくるワークショップ(7月27日)、杉本さんと詩人で医師の駒ヶ嶺朋乎さんによる対談(8月24日)、担当学芸員によるギャラリーガイド(7月6日)を関連イベントとして企画している。ワークショップと対談は予約が必要。

▲杉本真維子展をPRする高坂館長(左)と学芸員の柳田依子さん

新たに館長となった高坂麻子さんは「子供から大人まで気軽に文学に楽しめる場所にしたい。楽しく観賞できるよういろいろな仕掛けをしています」と来館を呼び掛けている。

すぎもと・まいこ

1973年1月、長野市生まれ。埼玉県在住。学習院大文学部哲学科卒。2003年、第1詩集「点火期」を発表する。「袖口の動物」でH氏賞、「裾花」で高見順賞、「皆神山」で萩原朔太郎賞を受賞。詩や小説の批評も多数寄稿しており、2024年、「現代詩文庫・杉本真維子詩集」を刊行予定。

杉本真維子展

お問合せはこちら
027-235-8011
・会期 6月8日(土)~9月23日(月)
・休館 水曜
・時間 9時~17時
・会場 前橋文学館(前橋市千代田町3-12-10)
・入場 500円(高校生以下、障害者手帳持参者と介護者1人は無料)