ラーメンをざるで食べたら
純手打そば処　甚兵衛

夏季限定で「中華もり」が登場します。汁はそばと同じ。さて、どんな味か。せっかくなので、そば、うどんと3種混合の「三山そば」にしました。

3段重ねです。すごいことにすべて1人前。やっちまったな。野菜天ぷらも2個付けてしまいました。

伸びないうちに、そばから。太めで短め。色黒で硬め。田舎のおばあちゃんが打つよう。好き嫌い分かれそうですが、個人的には野趣に富んで好きです。

あらかじめネギ、おろし、ワカメとワサビの薬味セットが用意され、さらにキュウリと山菜も付いてきます。いろいろな楽しみ方ができます。

続いては中華もり。シソの葉が飾られ、涼見満点ですね。そば汁に付けて味わうラーメン。えっ、結構いけます。麺は細めで縮れあり。そば汁ですからまったく脂はありません。新感覚です。

うどんはそば以上に太く、短く。噛み応えがあります。もりでいただきましたが、カレーうどんには最適かな。もちもち感とコシの強さが共存しています。

野菜天ぷらは常時10種類ほど。注文してから揚げてくれます。1個80円。頼まない手はないでしょう。ラーメンにかき揚げ。これもいいんです。

開店して35年。15年前にご主人を亡くしてから、奥さまの志田正子さんが暖簾を守っています。「店を畳もうと思っていましたけど、常連さんから続けてくれと頼まれ、独学で手打ちを覚えました。出汁の取り方もそう」。相当なご苦労があったでしょう。そんな汗と涙が染みたような味のある店です。