そば処 曽山商店
赤城山頂で釜揚げうどん

　赤城大沼湖畔にある超穴場の蕎麦屋さんです。土産物兼食堂のような佇まいですが、玄ソバを粗めに自家製粉した蕎麦は絶品。しかも、「常陸秋そば使用」と玄関に書かれています。新蕎麦ですね。

　ですが、本日はうどん。いつか釜揚げうどんを食べようと思い続けていましたので。店主の曽山雅晴さんに無理を言って、お品書きにはない舞茸天付きにしてもらいました。
　湯気を放つ桶が運ばれてきました。中太のあめ色のうどんが湯に浸かっています。桶の土手を使ってうどんを熱いつけ汁に。フウフウ、ズズー。豪快に啜ると、熱いうどんが喉からお腹に移動するのが快感です。

　うどんはコシが強く弾力がありながら滑らか。うどんの風合いを楽しむのは釜揚げが一番ですね。
　「七味もいいけど、これ試してみて」。お母さんが柚子胡椒を持って来てくれました。適量を汁に入れ、うどんをまた一啜り。これはいい。風味が最高です。

　舞茸天がすごいことになっています。こぶし大の塊が３個。さらに、大きなナスとシュンギクも付いています。これで330円とはお得です。

　舞茸はまず塩で。香り高く、素晴らしく肉厚。カラッと揚がっています。
　残りはつけ汁に浸して、うどんとともにいただきましょう。ナスもシュンギクもしっとり。衣が溶け出しコクが加わってますます旨くなります。

　まんじゅう屋さんとして60年ほど前に創業、食堂も兼ねるようになりました。曽山さんが跡を継いでから本格的な蕎麦屋さんへ変わりましたが、価格は食堂時代を引き継いでいます。あっぱれですね。
　抹茶、田舎、山椒味噌と３種類あるまんじゅうはいまも名物。食後のデザートにどうぞ。