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島田屋
才川通りで108年 蕎麦を打つ

2024.08.20

甘さ抑えたタレカツも人気

 赤城県道の西側を平行する才川通り。製糸工場や商店が建ち並んだ通りは往時のにぎわいを失いながらも落ち着いた佇まいを見せています。1916(大正5)年創業の蕎麦店は通りの今昔を見守ってきました。

▲木製の箸入れも年代物

 3代目店主、田島稔之さんお薦めの「もり・ミニカツ丼」をいただきます。こちらでは上カツ丼が玉子とじ、カツ丼がソースカツとなっています。

 厨房からドン、ドンと音が聞こえてきました。県産麦豚か鹿児島県産の南洲ナチュラルポークのロースを使用、注文を受けてから塊を切り分け、肉を叩いて柔らかくし、ラードでカラッと揚げるそうです。

▲普通の丼はカツが3枚入り

 ミニ丼はタレがかかったカツが2枚乗ります。適度な厚みがあり、しっとり柔らか。「ソース」とありますが、蕎麦汁をベースにしたタレを絡めたタレカツですね。甘さを抑えたすっきりした味が肉の脂の旨みを引き立てます。あぁ、これは旨い。個人的には一番好きなタレカツです。ご飯が進みますね。

▲瑞々しい蕎麦。汁は江戸蕎麦に近い濃口

 蕎麦はちょっぴり色黒の細打ち。せいろにたっぷり盛られてきます。喉越しのいい蕎麦です。汁はカエシが強め。蕎麦を3分の1ほど付けて啜ります。

夏にお薦め つけカレーうどん

 味といい、雰囲気をいい、すっかり気に入って2日続けて来店しました。この日はつけ麺タイプのカレー汁をうどんでお願いしました。

 うどんは中細でもっちもち。季節ごとに太さを変え、夏は食べやすいよう細くするそうです。カレーは鶏モモ肉と長ネギの組み合わせ。うどんが出汁の効いた粘度のあるカレーによく絡んで、するするいけます。

▲つけカレーうどん。麺は夏仕様の細打ち

▲カレーがうどんによく絡みます

 「蕎麦も汁も昔からの味を大事に受け継いでいます」と話すご主人。前橋商業高校の同級生だった奥さんの美香さんと二人三脚で1世紀を超える暖簾を守っています。

▲3代目の田島さん。屋号は苗字を逆さまにしたそうです

店舗情報

島田屋

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027-231-8260
住所 前橋市若宮町1-8-10
営業時間 11時20分~13時30分(売り切れ次第終了)
定休日 土曜、第1、第3、第5日曜