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ひさごや
うなぎの隠れた名店

2024.07.20

40年継ぎ足したタレが命

うなぎのいい匂いが店の外にまで漏れてきます。罪な匂いですね。座敷で焼き立てを味わいたいのですが、注文を受けてから蒸しや焼きの仕事に入りますので、30分は待ちます。お新香をつまみに冷酒をやりたいところを我慢して弁当を頼んでおきました。

「焼き上がったよ」。ご主人が声を掛けると、奥さまがご飯をよそります。40年に及ぶ息の合った共同作業。さあ、急いで家に帰りましょう。

▲ふっくらしたうなぎ。しっかり味が濃い(写真はうな重松)

備長炭でふっくらと焼き上げたうなぎ。いい艶をしています。まずは、うなぎから。あー、美味しい。しっかりした弾力を残しながら、口の中でほろりと崩れる柔らかさです。開店以来、継ぎ足してきたタレは甘さひかえめ。炭火の香ばしさが隠し味に加わります。

▲山椒はご飯の上に掛けます

では、ごはんと一緒に。でも、その前にうなぎを一旦どかして山椒を振り掛けます。うなぎを戻したら大きな口を開けていただきます。山椒を直接、うなぎにかけません。寿司と同じ原理。ぜひ、お試しあれ。

肉厚ですっきり味のとり重

うなぎとともに二枚看板なのがとり重です。地鶏をこちらも秘伝のタレを塗っては焼きの作業を何度も繰り返します。ご主人の見事な団扇使い。タレが炭火の上に落ちて、鶏肉がジワーと煙で燻されていきます。旨いに決まっていますね。

▲とり重の上。肉厚な鶏肉がたっぷり

大ぶりなもも肉に覆われ、ごはんが見えません。うなぎに負けじといい色艶。肉厚で弾力があるのに、すっと歯が入ります。やや辛口のタレがご飯に合います。

▲この大きさ。「あみ焼」はつまみになります

ご夫婦二人で切り盛りします。「仕事はきついけど、お客さまの『おいしかったよ』という言葉で頑張れます」。弁当ができるまで冷たい水を差し替えてくれた奥さまが小さなガッツポーズをしてチャーミングな笑顔でこんな話をしてくれました。

▲奥の厨房でご主人が焼いている姿が見えます

店舗情報

ひさごや

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027-231-7855
住所 前橋市住吉町1-1-3
営業時間 11時~14時、16時30分から18時
定休日 木曜