EGG MARTIN（エッグ・マーチン）
隠れ居酒屋で至極の蕎麦

カウンター10席だけの隠れ家のような居酒屋。旨い酒と肴、そして〆の蕎麦が評判です。週に３日はランチ営業しており、蕎麦を味わえます。

極細の瑞々しい蕎麦がザルに盛られてきます。時期ごとに蕎麦粉の産地を変えており、この日は山形県産。開店前に二八で打ちます。

まずは２、３本手繰って、岩塩を付けて味わってみました。馥郁たる香りと甘味を感じます。蕎麦汁付けて、ズズーと啜りましょう。爽やかな蕎麦。汁もすっきりして、飲んだ後の〆に人気なのが分かります。

野菜天ぷらを付けました。これが大正解。フキノトウとタラの芽が入っていました。山菜の季節ですね。ほろ苦さに春の訪れを感じます。

新ジャガに新ニンジン、アスパラと春の恵みはまだあります。ジャガイモは薄切りで、岩塩を振り掛ければポテトチップスのよう。レンコンにエノキ、ナス、ピーマンと９種類も盛られていました。

オーナー、斎藤雅也さんの遊び心で、蕎麦には１枚、一反木綿のおまけ付き。ワサビを付け、刺身のようにいただきました。蕎麦粉の旨さがよく分かります。蕎麦の刺身としてメニューに加えてほしいですね。

斎藤さんは前橋と高崎の蕎麦の名店で修業しました。独立して10年目。コロナ禍で苦境に立たされたときに救世主となったのがテイクアウトで売れた出汁巻き玉子。赤城南麓で平飼いされた健康な鶏の卵を使い、ふんわり、しっとりと仕上げています。

「蕎麦店で働いていた際にはまりました。蕎麦より力をいれています」と笑わせます。ランチでも玉子焼きや玉子サンドはよく出ます。

でも、やっぱり蕎麦を食べてほしいですね。出汁巻き玉子はお土産にするのをお薦めします。