エルヴィエント
イタリアの「おっ切り込み」

パエリアやアヒージョが評判のスペイン料理の店ですが、T-1グランプリには今回、「豚肉とキャベツのラグーパスタ」で挑みます。

厨房が覗けるテーブル席に案内されました。ライブを楽しめます。パスタは幅広のフィットチーネ。煮込みのラグーには一番合いますね。

パスタを茹でている鍋にキャベツを投入し、10秒ほどしたら一緒に揚げて肉を炒めていた鍋へ。ソースとよく絡めて出来上がり。熱々が届きました。

大きな肉の塊がごろごろ。香ばしく、口に中でほろっととろけます。群馬県産豚肉の肩ロースをタマネギとともに２時間ほどオーブンで火を入れるそうです。

キャベツは嬬恋村産。シャキシャキ感が残り、豚肉とのコントラストが楽しいですね。

フィットチーネは柔らかく「おっ切り込み」みたい。優しい「おふくろの味」のようです。

ソースはシンプルな塩味です。具はこの２つだけ。時折、出会うケイパーの塩漬けが口をさっぱりさせてくれ、箸が、もといフォークが止まりません。

そして、実にいい仕事をしているのがふりかけのように掛かっている焼いたパン粉です。

「『貧乏人のチーズ』です。食感がよく、いいテンポで食べられますので、いろいろな料理に使います」とシェフの豊田昌浩さんが教えてくれました。そういえば魚のソテーなんかに香草と一緒にかかっていますね。モリックというそうです。

余計な物は入れず、素材のよさを最大限に引き出したパスタ。シェフの腕がよく分かります。

サラダやスープも手を抜きません。ゆっくりワインとともに味わい、シェスタしたいな。